内堀通りに面して皇居にファサードを向けているので、道路からも建物が良く見えます。各国の大使館は戦前物件も結構残っていますが、道路から全景が確認できる英国大使館は希少な存在。
外壁は石張りでペディメントを載せたエントランスを中心に、シンメトリーに建物を展開、古典様式を基調にしながらも、細部を簡略、平面化してすっきりした外観に仕上げています。
番町は明治~昭和戦前期まで大邸宅や軍施設、大使館などが多かった地域で、英国大使館はその当時の面影を今に伝える数少ない建物のひとつです。
■かつての大英帝国の威厳と気品を感じさせる端正な外観
■ギリシャ神殿風のペディメント中央には英国王室の紋章が
■英国大使館/千代田区一番町1
竣工:昭和5年(1930)
設計:英国工務省
施工:清水組+鴻池組
構造:RC2階
撮影:2017/08/11