楽しく学ぶ翔雲書道教室

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消えた大木

2016-10-27 08:31:57 | エッセイ・記憶の彼方に…

毎朝キッチンの窓から、見えていた大木があった。

数百メートル離れた高台にある小学校の木だ。

朝食後、その木を見ながらコーヒーを飲むのが、

私の平凡な日々であった。

時には優しく、時には大きく揺れる枝を見て、風を感じ。

若葉が萌え、葉が茶に色付いて、季節を感じていた。

天気の日は、小さな葉がキラキラと輝いていた。

季節を感じ、気候を知り、時を感じる大木だった。

 

ある日突然、

その大きな木が消えてしまった。

数軒の屋根越しに見ていた大木が、

突如消えたのだ。

 

窓越しに目をやるが、

数十年見ていた大木が無い。

季節を感じ、風を感じる楽しみが消えた。

ほのかな恋心を持った大木だったが、もう見えない。

何故か恋人を失ったような寂しさを感じた。

この写真の奥中央部に大木があった。

 

 


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