親子丼とそばセット
久しく食べていなかった親子丼を、突然食べたくなった。
カツ丼のボリュウム感、天ぷらの旨みを集約した天丼に比べ、やや地味な親子丼である。
タマゴが先か、ニワトリが先かと言う、なかなか結論の出ない問題があるが、とにかく親子丼がめちゃめちゃ食べたくなってしまったのだ。
カツ丼を剛とすると、天丼は多彩。
そして親子丼は名の通り優しさと柔らかさと言える。
鶏肉を黄色くふんわりとした玉子が取り囲んでいる。
そして白味が何とも言えない美しい景色を彩っているから素晴らしい。
そして食感、一口口にすると、玉子の品の良い女性にも似た甘みと濃厚さが広がる。
そして鶏肉、硬くなく柔らかくも無い食感で、美味さを増幅させる。
親子丼、何と美味ものを昔の人は考えたのだろうか。
数十年振りに食べた親子丼の素晴らしき美味さに感動し、静かに箸を置き合掌した。ご馳走様でした。