昭和初期の未だ「㈱高千穂製作所」だった頃の「オリンパス顕微鏡」。
100年、1世紀近い時間の経過とともにやはり金属部の劣化、木部の汚れは仕方ない。
一応は付属品をはじめ揃っているように見受けられるが、やはりレンズの汚れと黴や反射鏡の一部腐食は有る状態。
気になるのはやはり光学機器の金属部の艶落ち。
木箱の洗浄とともに出来る限りの磨き作業。今まで汚れで隠れていた木箱の「OLYMPUS TOKYO」の文字も浮かび上がる。
「制作本店川外(名古屋)」のエンブレム。木箱の制作メーカーなのかは不明だが、流石に光学機器用の保管箱ともなると
相当、造りが良い。
そして、廓大倍数票には「昭和8年」の記載。(白い部分はこれ以上の損傷防止のための当て紙で補強)
錆びていた専用の鍵も磨きを掛け、鍵穴にも注油し問題なく使えるように。
廓大倍数票も規定の位置に戻す。
戦前の昭和初期、このような光学機器がいくら程したのかは不明ですが相当、高かったことは間違いなさそうです。
高千穂製作所製:オリンパス顕微鏡(昭和8年・1933年)/非売品