内田良(名古屋大学大学院准教授)さんが「組体操の巨大ピラミッド」の危険性について警鐘をならしてきた。 ようやく現場でも組体操を見直す動きが広がってきた矢先、八尾市の中学校で10段ピラミッドが崩れてけが人が出たというニュースがあった。頚椎や脊髄損傷という取り返しのつかないケガではなかったみたいで不幸中の幸いであった。
学校側は10名余りの教職員を配置して安全性の確保に万全を期したとコメントしていたが、周りにいくら人員を配置しても、バランスが崩れてしまえば手の施しようがない。
私の中学時代は5段のピラミッドであった。私はいつも一番下の部分であったので重さに耐える難しさはよくわかる。5人の背中をひざの痛さに耐えながら水平に保ち続けるのは至難のことである。上の段の人は不安定な土台の上で四つん這いになっているので苦労があっただろう。最上段の人は全員への信頼感がなければやれないだろう。
土台で一番嫌だったのは最後に手足を伸ばして崩すときである。地面に石ころを見つけた時は恐怖である。また上の段の人が膝を十分伸ばさなかったらニードロップとなって背中を直撃する。5段だと15人なのでお互いの大変さを理解して結束できる。それ以上の人数になるとチームとしてのまとまりは不可能だろう。リスクは急速に増大する。
私たちの時代は学校の休憩時間に胴馬というかなり荒っぽい遊びをしていた。危険なので先生から禁止されたが、こっそりと楽しんでいた。自然と組体操に必要な基礎体力が養われていた。
ピラミッドより緊張したのがタワーだった。円陣のように肩を組み、1段目、2段目、3段目と順番に立ち上がっていく時の緊張感と肩に食い込む足の痛さと臭さは半端ではない。しかし頂上の一人の恐怖感に比べればましかもしれない。あの時は体が大きくて良かったと思ったものだ。
危険と引換えにしてまでする競技ではないだろう。
学校側は10名余りの教職員を配置して安全性の確保に万全を期したとコメントしていたが、周りにいくら人員を配置しても、バランスが崩れてしまえば手の施しようがない。
私の中学時代は5段のピラミッドであった。私はいつも一番下の部分であったので重さに耐える難しさはよくわかる。5人の背中をひざの痛さに耐えながら水平に保ち続けるのは至難のことである。上の段の人は不安定な土台の上で四つん這いになっているので苦労があっただろう。最上段の人は全員への信頼感がなければやれないだろう。
土台で一番嫌だったのは最後に手足を伸ばして崩すときである。地面に石ころを見つけた時は恐怖である。また上の段の人が膝を十分伸ばさなかったらニードロップとなって背中を直撃する。5段だと15人なのでお互いの大変さを理解して結束できる。それ以上の人数になるとチームとしてのまとまりは不可能だろう。リスクは急速に増大する。
私たちの時代は学校の休憩時間に胴馬というかなり荒っぽい遊びをしていた。危険なので先生から禁止されたが、こっそりと楽しんでいた。自然と組体操に必要な基礎体力が養われていた。
ピラミッドより緊張したのがタワーだった。円陣のように肩を組み、1段目、2段目、3段目と順番に立ち上がっていく時の緊張感と肩に食い込む足の痛さと臭さは半端ではない。しかし頂上の一人の恐怖感に比べればましかもしれない。あの時は体が大きくて良かったと思ったものだ。
危険と引換えにしてまでする競技ではないだろう。