素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

ロイヤルホースで♪月光価千金♪を 金子晴美さんにリクエストする

2013年03月19日 | 日記
 部屋の改装から始まって京都マラソンまでの厳しいスケジュールを乗り切った自分へのご褒美と打ち上げをかねて、久しぶりにロイヤルホースへ出向いた。今日のライブはジャズシンガーの金子晴美さん。

 ♪月光価千金♪をリクエストしたいと決めていた。この歌、昭和3(1928)年につくられたというからずい分古い歌だが味がある。私は小さい頃、エノケンこと榎本健一さんの歌を通じて知った。長い間、コミック・ソングだと思っていた。
榎本健一さんの「月光価千金」は
 ♪美しいシとに出会ったときにゃ やさしくしとやかにシざまずいて
 ニヤニヤッとエッヘッヘ笑って手を握りなさい 大声あげず逃げださないならば
 「ア、ラ、マ、いけ好かないひとですわね まあ! およしなさいましよ」
 てなことを云ったってもう大丈夫 彼女はわたしの両手を待ってます

 美しいシとに思いこまれて 朝から晩まで愛の囁き
 イヤーンと鼻声で いちゃつくときは 小鳥も仔猫もあら これにゃあ顔負けだ
 おっ おっ 愛しいおまえ む ね が燃える 「あ、ら、まあ、キマリが悪いわよ」
 暁の朝風がしみじみと 二人の愛の巣は ヘッ、へックション、夢だった♪


 後に、原題は「 Get Out And Get Under The Moon 」で 作曲 ラリー・シェイ 作詞 チャールス・トビァスと知る。

When you're all alone In any ole night and when you're feeling out of tune
Just pick up your hat and close up your flat Get out and get under the moon
Underneath the bright, silverly light You'll be feeling better soon
Just pick up your hat and close up your flat Get out and get under the moon

Look! Look! Look at the stars above Look! Look! Look at those sweeties love
Oh boy! Gimme a night in June, I really mean it !
All you've gotta do in any ole night and when you're feeling out of tune
Just pick up your hat and close up your flat Get out and get under the moon


 ♪美しき天然♪という歌が「サーカスの唄」というイメージを持ったのと同様にエノケンの歌う♪月光価千金♪でこの曲に対して少し違うイメージを持っていたので、いつかジャズシンガーの生で聴きたいと思っていた。それがかなったので大満足。


月光価千金 金子晴美~Premium Jazz All-Stars~


 金子さんが歌った歌詞は昭和3年に伊庭孝さんが和訳したものである。月光価千金というタイトルも伊庭さんのつくったもの。

 ただ一人寂しく悲しい夜は 帽子を片手に外へ出て見れば
 青空に輝く月の光に 心の悩みは消えて跡もなし
 ああ ああ 三日月の夜 ああ ああ 空に輝く月の光に
 星空に輝く月の光に 心の悩みは消えて跡もなし


 昭和4年には作間毅さんも和訳してタイトルは「月夜の晩に」となっている。
作間毅訳 「月夜の晩に」
 晴れ渡る大空輝く月星 あれこそ慰め寂しき思いの
 いざ行かん手を取り慰めの下(もと)へ あまねく照り渡るあの光の下へ
 キラ キラ キラ輝く星は チラ チラ チラ影は動き
 あの美しき天地(あめつち) あれ見よ
 晴れ渡る大空輝く月星 あれこそ慰め寂しき思いの



 岸井明さんは 「月に告ぐ」というタイトルで次のように和訳して歌った。
 お月様おいくつ十三七つ あたしのあの娘(こ)も十三七つ
 お月様あなたも恋の病み上がり あたしもあの娘に恋の薄ぐもり
 せつないあたしのこの胸を あの娘に伝えてちょうだい ねぇちょっと
 お月様冴えないあたしの心 明るくまんまるくなりたい心


 ディック・ミネこと三根徳一さんは 
 月白く輝き青空高く こずえの青いを我によせて
 さびしそう その人 心に消えて 楽しくときめく胸の思い
 おお おお またたく星は 我が心に語るうるわしの夜よ
 青空に輝く月の光は 楽しき思いを我によせる。


と訳している。多くの人の心をとらえてきた名曲である。素敵な演奏を聴きながらの食事とお酒。至福のひと時であった。
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