その⑩でご覧いただいたように、2日目にチブリ尾根避難小屋まで下った。そのため、3日目は避難小屋から市ノ瀬までの6.7kmを下るのみだった。
■3日目(7月25日、曇り) コースタイム2時間40分。
チブリ尾根避難小屋→(別山・市ノ瀬道)→市ノ瀬
地図は、ようやく10m間隔の等高線が入った国土地理院の地図1枚で、その日歩いた範囲をカバーできるようになった。
朝目覚めると5時20分だった。日の出前に市ノ瀬を出発する人は、6時頃にここへ着くだろう。急いで朝食を準備し、シュラフやマットを片付けた。
ザックのパッキングを終え、掃除をして小屋を出たのは6時7分だった。
小屋の周りには、オンタデ、ヨツバヒヨドリ、ヤマハハコ、アザミが咲いていた。写真は代表してオンタデ(タデ科オンタデ属)を撮った。
タカネアオヤギソウ(シュロソウ科シュロソウ属)が咲いていた。
ノギラン(キンコウカ科ノギラン属)も見かけた。
日当たりの良いところで、ハクサンシャジン(キキョウ科ツリガネニンジン属)も咲いていた。
シモツケソウ(バラ科シモツケソウ属)も咲いていた。
6時30分に下から登ってきた人とすれ違った。日帰り装備だったので、別山から南竜を回って砂防新道で下りるのかもしれない。
健脚なら御前峰まで行くこともできる。私には到底真似できない計画だ。
この日はササユリ(ユリ科ユリ属)をいくつか見たが、ほとんどの花は終わっていた。
こちらはノアザミ(キク科アザミ属)だろうか。
マルバダケブキ(キク科メタカラコウ属)も見られた。
ヨツバヒヨドリ(キク科ヒヨドリバナ属)は数多く見られた。
そして、この尾根で一番目立ったのが、オオバギボウシ(キジカクシ科ギボウシ属)だった。
標高が1800m付近から登山口に近い900m付近まで、たくさん咲いていた。
木本では標高が高いところでノリウツギが、低いところではエゾアジサイがきれいだった。
ノリウツギ(アジサイ科アジサイ属)だ。
エゾアジサイ(アジサイ科アジサイ属)は、標高が1400mから1000m辺りで多かったように思う。
大きな樹木にも触れておこう。
標高が高いところでは、アオモリトドマツなどの針葉樹と、ダケカンバが見られた。
そして、標高が1500m付近から下ではブナが多くみられた。チブリ尾根一帯は白山の中でもブナが多いところだ。
ブナは成長すると幹回りが2m、樹高は20mを越える。チブリ尾根では登山道の側だけでもそんな樹がたくさん見られた。
ちなみにブナの大木が台風などで倒れると、森の中に光が差し込み次の若木が育ち始め、森は循環する。
標高を下げると、トチノキとカツラの大木が目立った。幹周りが3メートル以上に達したものを一般に巨木、5メートルを超えるものを巨樹と呼ぶらしい。
そうすると、こちらはトチノキ(ムクロジ科トチノキ属)の巨木。
そして、こちらはカツラ(カツラ科カツラ属)の巨樹だ。子持ちカツラの名前が付いていて、幹回りは15.6mあるそうだ。
ゾウさんの樹と登山道を横切る清流。
チブリ尾根で見た鳥にも触れておきたい。オオルリを2羽目撃した。
こちらは登山道脇で鳴いていた、きれいな声の鳥。ミソサザイに似ているように思った。残念ながら姿は見つけられなかった。
最後に再び花に戻ることにしよう。登山口近くで咲いていたヌスビトハギ(マメ科ヌスビトハギ属)だ。
名前は、果実が泥棒の足跡に似ると言う。牧野富太郎によると、古来の泥棒は足音を立てないように、足裏の外側だけを地面に着けて歩いたとのことで、その時の足跡に似ているとのことである。けったいな名前を付けられたものだ。
ともあれ、9時40分に無事に市ノ瀬(猿壁登山口)に下山した。
白山テント泊お花見ハイキング(完)
■3日目(7月25日、曇り) コースタイム2時間40分。
チブリ尾根避難小屋→(別山・市ノ瀬道)→市ノ瀬
地図は、ようやく10m間隔の等高線が入った国土地理院の地図1枚で、その日歩いた範囲をカバーできるようになった。
朝目覚めると5時20分だった。日の出前に市ノ瀬を出発する人は、6時頃にここへ着くだろう。急いで朝食を準備し、シュラフやマットを片付けた。
ザックのパッキングを終え、掃除をして小屋を出たのは6時7分だった。
小屋の周りには、オンタデ、ヨツバヒヨドリ、ヤマハハコ、アザミが咲いていた。写真は代表してオンタデ(タデ科オンタデ属)を撮った。
タカネアオヤギソウ(シュロソウ科シュロソウ属)が咲いていた。
ノギラン(キンコウカ科ノギラン属)も見かけた。
日当たりの良いところで、ハクサンシャジン(キキョウ科ツリガネニンジン属)も咲いていた。
シモツケソウ(バラ科シモツケソウ属)も咲いていた。
6時30分に下から登ってきた人とすれ違った。日帰り装備だったので、別山から南竜を回って砂防新道で下りるのかもしれない。
健脚なら御前峰まで行くこともできる。私には到底真似できない計画だ。
この日はササユリ(ユリ科ユリ属)をいくつか見たが、ほとんどの花は終わっていた。
こちらはノアザミ(キク科アザミ属)だろうか。
マルバダケブキ(キク科メタカラコウ属)も見られた。
ヨツバヒヨドリ(キク科ヒヨドリバナ属)は数多く見られた。
そして、この尾根で一番目立ったのが、オオバギボウシ(キジカクシ科ギボウシ属)だった。
標高が1800m付近から登山口に近い900m付近まで、たくさん咲いていた。
木本では標高が高いところでノリウツギが、低いところではエゾアジサイがきれいだった。
ノリウツギ(アジサイ科アジサイ属)だ。
エゾアジサイ(アジサイ科アジサイ属)は、標高が1400mから1000m辺りで多かったように思う。
大きな樹木にも触れておこう。
標高が高いところでは、アオモリトドマツなどの針葉樹と、ダケカンバが見られた。
そして、標高が1500m付近から下ではブナが多くみられた。チブリ尾根一帯は白山の中でもブナが多いところだ。
ブナは成長すると幹回りが2m、樹高は20mを越える。チブリ尾根では登山道の側だけでもそんな樹がたくさん見られた。
ちなみにブナの大木が台風などで倒れると、森の中に光が差し込み次の若木が育ち始め、森は循環する。
標高を下げると、トチノキとカツラの大木が目立った。幹周りが3メートル以上に達したものを一般に巨木、5メートルを超えるものを巨樹と呼ぶらしい。
そうすると、こちらはトチノキ(ムクロジ科トチノキ属)の巨木。
そして、こちらはカツラ(カツラ科カツラ属)の巨樹だ。子持ちカツラの名前が付いていて、幹回りは15.6mあるそうだ。
ゾウさんの樹と登山道を横切る清流。
チブリ尾根で見た鳥にも触れておきたい。オオルリを2羽目撃した。
こちらは登山道脇で鳴いていた、きれいな声の鳥。ミソサザイに似ているように思った。残念ながら姿は見つけられなかった。
最後に再び花に戻ることにしよう。登山口近くで咲いていたヌスビトハギ(マメ科ヌスビトハギ属)だ。
名前は、果実が泥棒の足跡に似ると言う。牧野富太郎によると、古来の泥棒は足音を立てないように、足裏の外側だけを地面に着けて歩いたとのことで、その時の足跡に似ているとのことである。けったいな名前を付けられたものだ。
ともあれ、9時40分に無事に市ノ瀬(猿壁登山口)に下山した。
白山テント泊お花見ハイキング(完)