〜「お前んち、いっつもええ匂いするのう。」そう言った転校生のコジマケンが気になる緑は、まだ初恋を知らない十四歳。
夫(おじいちゃん)が失踪中のおばあちゃん、妻子ある男性を愛し緑を出産したお母さん、バツイチ(予定)子持ちの藍ちゃん、藍ちゃんの愛娘、桃ちゃん。なぜかいつも人が集まる、女ばかりの辰巳一家。
そして、その辰巳家に縁のある、謎の女性棟田さん。それぞれの“女”が人知れず抱える、過去と生き様とは―。
二ヵ月連続リリース第一弾。大阪のとある街を舞台に、さまざまな形の“女のこうふく”を描いた、著者渾身の一作。「BOOK」データベースより
西加奈子さんは、何気ない日常の中の『小さな幸せ』に綺麗な色とか香りとかを付けて描くのが本当に上手ですね。
『漁港の肉子ちゃん』と、町田康の『告白』をミックスしたような、心温まる物語です。
女系親子三代と、猫、犬、そして近所の温かい人たちとの心の触れ合い、そしてほのかな愛に包まれた内容に、心がホッコリしました。
物語の中に、ある女性の独白が挟み込まれているんですが、「これは誰の過去のことやろう?」と思いながら読んでいたら、段々とわかってきます。
結局、おばあちゃんとお母さんと、棟田さんの独白がバラバラに登場するんですが、順番もバラバラなので、少しわかりづらかったですね。
関西弁に抵抗がなければ、物語にもスッと入っていけると思いますし、なかなかの良作でしたね。
姉妹本の『こうふくあかの』も予約済みなので、また合わせて感想を述べたいと思います。
★★★3つです。
夫(おじいちゃん)が失踪中のおばあちゃん、妻子ある男性を愛し緑を出産したお母さん、バツイチ(予定)子持ちの藍ちゃん、藍ちゃんの愛娘、桃ちゃん。なぜかいつも人が集まる、女ばかりの辰巳一家。
そして、その辰巳家に縁のある、謎の女性棟田さん。それぞれの“女”が人知れず抱える、過去と生き様とは―。
二ヵ月連続リリース第一弾。大阪のとある街を舞台に、さまざまな形の“女のこうふく”を描いた、著者渾身の一作。「BOOK」データベースより
西加奈子さんは、何気ない日常の中の『小さな幸せ』に綺麗な色とか香りとかを付けて描くのが本当に上手ですね。
『漁港の肉子ちゃん』と、町田康の『告白』をミックスしたような、心温まる物語です。
女系親子三代と、猫、犬、そして近所の温かい人たちとの心の触れ合い、そしてほのかな愛に包まれた内容に、心がホッコリしました。
物語の中に、ある女性の独白が挟み込まれているんですが、「これは誰の過去のことやろう?」と思いながら読んでいたら、段々とわかってきます。
結局、おばあちゃんとお母さんと、棟田さんの独白がバラバラに登場するんですが、順番もバラバラなので、少しわかりづらかったですね。
関西弁に抵抗がなければ、物語にもスッと入っていけると思いますし、なかなかの良作でしたね。
姉妹本の『こうふくあかの』も予約済みなので、また合わせて感想を述べたいと思います。
★★★3つです。