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「心ゆたかな暮らしを」  ~Shu’s Page

小説のレビュー、家族の出来事、趣味の事、スポーツ全般など、日々の出来事をつづりながら、一日一日を心豊かに過ごせれば・・・

うまくいきすぎ(^_^;)『青年は荒野をめざす』by五木寛之

2018年09月19日 | 小説レビュー
ジャズ・ミュージシャンを目指す二十歳のジュンは、ナホトカに向かう船に乗った。
モスクワ、ヘルシンキ、パリ、マドリッド…。時代の重さに苛立ちながら、音楽とセックスに浸る若者たち。
彼らは自由と夢を荒野に求めて走り続ける。60年代の若者の冒険を描き、圧倒的な共感を呼んだ、五木寛之の代表作。「BOOK」データベースより


有名な五木寛之氏の作品であり、1967年に連載され、同時に若者に爆発的に支持されたとのこと・・・、ですが、全くおもしろくありませんでした。

才能はあるが、モラリストの若手ジャズミュージシャンが単身海外へ飛び出し、様々な国で、様々な人びとに出会い、刺激を受けて成長していく自分探しの旅行記です。

海外旅行が珍しく憧れこであった、我々の親世代の人たちには、「夢を抱いて海を渡る」という設定がウケたんでしょうかねぇ?

上梓された時代背景を考慮したとしても、全然面白くなかったです。

主人公の『ジュン』が、色んな国で色んな体験をするんですが、設定が甘過ぎて、全てがうまくいきます。

いく先々で、美しく魅力的な女性や、個性的で天才的なジャズミュージシャン、敏腕プロデューサー、頼りになる友人、パトロンなどにタイミング良く巡り合い、とても好感を持たれ、全てがうまく運び過ぎて興ざめすることしばしば・・・。

軽くピンチになったりするんですが、あっさりと回避されたりして、「そんなにうまいこといくわけないやん(^_^;)」って、冷めた目で読み続けました。

物語の終わり方も中途半端ですし、未だに何でこんなに評価が高いのか不思議です。

★★☆2.5です。