~物理学者の父を文化大革命で惨殺され、人類に絶望した中国人エリート科学者・葉文潔(イエ・ウェンジエ)。
失意の日々を過ごす彼女は、ある日、巨大パラボラアンテナを備える謎めいた軍事基地にスカウトされる。そこでは、人類の運命を左右するかもしれないプロジェクトが、極秘裏に進行していた。
数十年後。ナノテク素材の研究者・汪森(ワン・ミャオ)は、ある会議に招集され、世界的な科学者が次々に自殺している事実を告げられる。その陰に見え隠れする学術団体“科学フロンティア”への潜入を引き受けた彼を、科学的にありえない怪現象“ゴースト・カウントダウン”が襲う。
そして汪森が入り込む、三つの太陽を持つ異星を舞台にしたVRゲーム『三体』の驚くべき真実とは?本書に始まる“三体”三部作は、本国版が合計2100万部、英訳版が100万部以上の売上を記録。翻訳書として、またアジア圏の作品として初のヒューゴー賞長篇部門に輝いた、現代中国最大のヒット作。「BOOK」データベースより
まぁ、この紹介分のとおり、大変な話題作で、職場の同僚から「中々読みづらいけど面白いよ」と薦められていました。が、僕自身、何となく苦手意識といいますが、SF(サイエンスフィクション=空想科学)ものにあまり惹かれません。
図書館の予約リストに入れて、長々と待っていましたら、ようやく届いたので読み始めました。
同僚の話どおり、読み進めるのに時間がかかり、結局、貸し出し期間のリミットぎりぎりの2週間かけて読み終えました。
非常にスケールが大きい作品で、天文学や物理学の専門用語も多く出てくるので、理解をしながら読み進めるのに苦労します。翻訳するのも大変だったと思います
後半は物語のスピードに勢いがつき、幾分読みやすくなりますが、根本はSFなので、物語に没入という感じにはなりませんでした。
結論から言うと、主人公に共感や好感が持てる作品は読みやすく評価が高く成りますが、それ以外は例え〇〇賞受賞作品でも僕の評価は低いということがわかりましたね。
しかし、本作は非常にスケールが大きい作品ですし、人類の起源や文明の起源などについても考えさせられる作品であります。手に取って損はないと思いますので、機会があれば読んでみてください。
★★★3つです。