まわる世界はボーダーレス

世界各地でのビジネス経験をベースに、グローバルな視点で世界を眺め、ビジネスからアートまで幅広い分野をカバー。

COCO塾のCMの英語の台詞を検証する

2012-10-08 22:32:57 | 広告

COCO塾という語学スクールのテレビCM
が今年の8月25日から放映されています。
プロポーズのために必要なバラの花を求
めて花屋に来た伊勢谷友介。ところが、
運悪く、バラは売り切れ。大きなパー
ティーがあるとかで、買ったバラを車に
詰め込んでいる先客がいる。その客を
説得して、バラの花を手に入れる伊勢谷
友介。対話力の重要さを強調している
CMです。

伊勢谷友介が、流暢な英語でしゃべって
いるのですが、英語の台詞を書き写そう
とすると、これがなかなか難しい。
ブログとかネットとかで出ているだろう
と探してみたのですが、正確に表記して
いるものがなかなかありません。
間違ったものが堂々とネットで出回って
いたりします。

正しい表記を残しておかなければと思い、
このブログにまとめてみました。うちの
会社にアメリカ人とイギリス人のライター
がいるので監修してもらいました。です
のでおそらく誤りはないと思います。

30秒CMと15秒CMがあって、今、多く
流れているのは15秒のほうですが、30秒
のほうで解説していきましょう。

花屋に伊勢谷友介が駆け込んできます。
かなりあせっているように見受けられます。

伊勢谷: Excuse me. Some roses, please.

店員: I am afraid we’ve sold out. They must be having a big party.

ここで"They are sold out"と書きたくなり
ますが、「売り切れです」という場合、
"we've sold out"と、weを主語にするのが
一般的です。"we're sold out"かなと思った
ら、よく見ると、たしかに"we've"と言って
いますね。

"They must be having a big party"という
のは、「あの人たちは大きなパーティーを
するみたいね」ということなのですが、
"must"は「~に違いない」という感じです。

伊勢谷: Excuse me. Can I have them?

男性: I’m sorry. I need them.

伊勢谷: Please! You must know how important roses are for woman to say yes.

ここでwomanという単語が、不定冠詞なし
の単数で登場してきます。こういう使い方
は、「すべて女性というものは」という
意味で使っています。うちのライターは、
この場合、プロポーズする相手は一人なの
で、"a woman"と言ったほうが普通かなと
言っておりました。でも伊勢谷君は明らか
に"woman"と言っています。「女性に
イエスと言わせるためにはバラが如何に
重要か知ってるでしょ」と言っているの
ですが、バラさえあれば女性は誰でも
イエスと言うんだよねという傲慢さを
感じてしまいます。

ネットでは、"just to say yes"と表記して
いる人もいるのですが、"just"という単語
は台詞の中にはありません。

男性: You are proposing?

伊勢谷: Yes! With these roses, I know I’ll have the confidence to tell her how I feel.

「プロポーズなのか?」という問に答えて、
「このバラがあると自分がどのように感じ
ているかを伝える自信が湧いてくるのが
わかる」と言っているのですが、こういう
とっさの場合、こんな複雑な構文はちょっ
と使えないですよね。

ということで、「対話力」が重要と訴える
コマーシャルなのですが、これは英語力と
いうよりも「度胸」の重要さを訴えている
のかなとも思えてしまいます。

男性にバラの花を分けてもらうのですが、
もしも、この男性が、振り向いたら、
『アウトレージ・ビヨンド』に出てくる
ような方だったらどうするんだろうと
思ったりしてしまいます。

このバラを車に積んでいる男性も、それ
なりの理由があって、バラを買いに来て
いたんでしょうね。自分で買いに来てい
るんですからね。まあ、いい人でよかっ
たです。

しかし、伊勢谷君は、かなり焦ってバラ
を探しに来るんですが、この状況って一体
どういうことなんでしょう。プロポーズっ
てそんな衝動的にするもんと違う気もしま
す。何でもうちょっと早め早めに段取りで
きなかったのでしょうか?対話力があって
も「段取り力」がないと駄目ですね。

このシーンは外国という設定なので、彼は
海外で仕事をしているビジネスマンなので
しょう。焦っているということは、旅行で
遊びに来ていたのに日本に帰ってしまうと
いうことなのでしょうか?早く思いを伝え
ないと、チャンスを逃してしまうというこ
となのでしょうか?

伊勢谷君みたいな彼だったら、バラの花な
ど必要なかったんじゃないかとも言えるの
ですが、果たしてプロポーズはうまく行っ
たのでしょうか?自信満々でプロポーズし
たのに、断られていたかもしれません。

My Wifeは、伊勢谷君には好感を持ってい
るようなのですが、バラの花さえあれば
女性がイエスを言うというのは違うと思う
と言っておりました。まあいろいろと
ご意見はあろうかと思いますが...

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1 コメント

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COCO塾 (Singaporesling55)
2012-12-02 10:39:17
COCO塾のサイトに「バラの交渉」の台詞が出てました。
こちらでは"woman"のところが"a woman"となっていますね。
やはりそちらのほうが正解だったのでしょう。
http://www.cocojuku.jp/cm/lines.html
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