2月につづいて3月も紙上句会となりました。
白川の流れのほとり植木市 良 一
棚霞九州山地平かに 〃
春風や百歳体操再開す 〃
一対の木彫りの雛に月明かり 優 子
パレットにミモザの絵の具たつぷりと 〃
辻馬車の音のどけしや石畳 小夜子
亀鳴くやわが言の葉の頼りなく 〃
花馬酔木ほろほろこぼれ苔の上 〃
父母の墓訪う古里の山霞 安月子
春火鉢正座の父の浮かび来る 〃
卒業式巣立つ我が子に連射音 純 子
休日の酒(ささ)のあてには菜花和え 〃
漱石も見たる立田の朝霞 武 敬
帰省せぬ子たちの布団干しにけり 〃
新宅の庭木を選ぶ植木市 一 九
麗らかや阿蘇大橋の開通す 〃
湯浴みするはり戸の外の空二月 興
水仙を求め江津塘長き道 〃
霾や屋根も車も真つ白に 和 作
重き石おしのけ頭出すつくし 〃
白酒に目元潤みし老女かな 礁 舎
重機の爪どかとぺんぺん草戦ぐ 〃
沖へ沖へフェリー引き去る霞かな 〃