シネマと虎とグルメたち

犬童一心監督作品に「ジョゼと虎と魚たち」があった。オイラは「観た映画が面白くて、美味いもの食って阪神が快勝」を望んでる。

桃の節句

2016年03月03日 | グルメ・他

今日は3月3日で桃の節句。
例年なら1か月前くらいからお雛様を飾っていたのだが、今年はバタバタしているうちに飾るのを忘れていた。
娘もいなくなって久しく、今更引っ張り出して飾るのもおっくうになり、今年はちらし寿司だけの桃の節句となってしまった。
そこで桃の節句の映画はと言えば、真っ先に思い浮かんだのが黒澤明のオムニバス映画「夢」に出てくる第2話の「桃畑」だった。
黒澤の晩年の映画をあまり評価していない私なのだが、何十年たっても印象に残るシーンを持っている映画はあるもので、この「夢」もその一つである。
特に「桃畑」における段々畑の土手に並んだひな人形に擬した人々のシーンは鮮明だ。
8話もあるオムニバスで、内容的に不出来なパートがあったり、それぞれに印象的なシーンを持っていたりするのだが、私にとってはこのひな壇のシーンがどうしたわけか一番鮮明に記憶されていた。
そんなわけで「夢」を引っ張り出して桃畑編を再見したのだが、珍しく記憶通りのシーンでやはりよかった。
上段にはお内裏様とお雛様、それに左大臣、右大臣などが並んでいる。
二段目には三人官女が何組かいて、その下には五人囃子が何組かいる。
一番下の列は支丁たちがずらりと並んでいる。
日本人の私には、正にそれは笙しちりきの雅楽と相まって雛飾りであることが分かり感動したののだったのだ。
外国人は雅の世界を感じても、なぜそんな風に並んでいるのか理解できなかったのではないか。
今見てもなかなかいいシーンで、桃の精たちが一瞬にして切り株だけになってしまう。
登場した少女は私の娘そのもので、あの頃の私はまだ若く娘も幼かったのだが時は過ぎ去った。
その娘も今や3人の子持ちである。
ついでだから、残り7遍も見てみよう。
コメント
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