日本史事典.comより【前期倭寇と後期倭寇の違い】そもそも倭寇とは?簡単にわかりやすく解説!を紹介します。
目次です。
- 1 倭寇とは?
- 2 前期倭寇と後期倭寇の違い
- 3 前期倭寇と後期倭寇の詳細
- ①前期倭寇の詳細
- ②後期倭寇の詳細
- 4 倭寇の鎮静化
- ①前期倭寇の鎮静化
- ②後期倭寇の鎮静化
- 5 前期倭寇時代の出来事
- 応永の外寇について
- 6 後期倭寇とポルトガル人
- 7 まとめ
中学校でも、倭寇のことはあまり教えません。
しかし、前期倭寇と後期倭寇は、時代が違うこと以上に、性質が違います。国が違うのです。
前期倭寇とは、鎌倉時代末から南北朝の動乱期に、九州地方北部の土豪・商人・漁民を中心に活動した武装集団です。
倭寇は主に米などの収奪が目的で、主に高麗や中国沿岸部を荒らしまわっていました。
これに対して、後期倭寇とは、16世紀半ば、明の海禁政策に反して中国南部で密貿易を行った武装貿易集団のことをいいます。勘合貿易はすでになくなっています。
応仁の乱後、室町幕府は衰退し、貿易の実権は堺商人と結んだ細川氏、博多商人と結んだ大内氏が握りました。その争い1523年寧波の乱は以前に紹介しました。
そこで勝った大内氏が衰退後には勘合貿易が断絶し無法地帯になります。
そこで再び倭寇の活動が盛んになりました。
後期倭寇の構成員は、日本人は少なく、ほぼほぼ中国人でした。その活動範囲は東シナ海から南洋方面。
日本の銀と中国の生糸の交易を中心とする密貿易を行っていました。
後期倭寇は、1588年の豊臣秀吉による海賊取締令で終焉を迎えました。
まとめを見てみましょう。
✔ 倭寇とは、13世紀~16世紀に主に東アジアの海域で海賊行為を働いていた人たち。
✔ 倭寇は歴史上、前期と後期に分けられる。
✔ 前期倭寇の示す期間は、13~14世紀の室町幕府初期のあたり。
✔ 後期倭寇の示す期間は、15~16世紀の戦国時代、勘合貿易が終わった以後の時期。
✔ 前期倭寇と後期倭寇では活動目的が異なる。
✔ 前期倭寇の目的は、略奪する物は主に食糧。人を略奪していたともいわれている。
✔ 後期倭寇の目的は、海賊行為の他に密貿易を行うことだった。
✔ 前期倭寇は足利義満が行った勘合貿易の始まりによって鎮静化した。
✔ 後期倭寇は豊臣秀吉が発令した海賊取締令、明朝による政策の強化によって鎮静化した。
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