アレンスキー:ヴァイオリン協奏曲イ短調 作品54 (スコア付き)
アントン・アレンスキー: ヴァイオリン協奏曲イ短調 作品54 (スコア付き) 作曲年代:1891年 ヴァイオリン独奏:アレクサンドル・トロテャンスキー 指揮:ユーリ・トゥロフスキー 管弦楽:モントリオール室内合奏団、シャーブルック交響楽団
00:00 第1楽章 Allegro (イ短調) 05:51 第2楽章 Adagio non troppo - Allegro (ハ長調) 10:23 第3楽章 Tempo di valse (ヘ長調) 15:33 第4楽章 Poco meno mosso (イ短調)
アントン・アレンスキー (1861 - 1906) は、ロマン派後期のロシアの作曲家である。裕福な家庭で育ったアレンスキーは、幼少から音楽教育を受けて育ち、サンクトペテルブルク音楽院を優秀な成績で卒業すると、モスクワ音楽院で教授となり、ラフマニノフやグレチャニノフを指導した。44年の短い生涯の中で、2つの交響曲、3つのオペラを含む250曲以上を作曲した。 《ヴァイオリン協奏曲イ短調 作品54》は30歳のころに作曲された協奏曲である。4つの楽章に分けられるが、全ての楽章は連続して演奏されるため、単一楽章のように聞こえる。また、冒頭の主題が何度も登場する循環形式が採られている。 アレンスキーの作品は、リムスキー=コルサコフやチャイコフスキーに加え、フランス音楽などの影響が認められる。この作品もそのような影響が見えるほか、第3楽章のワルツは、サロン音楽風でもある。 なお、アレクサンドル・グラズノフもこの作品の13年後に単一楽章の《ヴァイオリン協奏曲イ短調 作品82》を作曲しており、関連が指摘される。両作品ともヴァイオリニストのレオポルト・アウアーに献呈された。