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哲学入門31 ジョンロックの思想

2019-02-18 05:22:28 | 哲学の窓
白坂慎太郎先生の哲学入門

第31回は、ジョンロックの思想 です。
 ここから https://www.youtube.com/watch?v=TkhOMLOfeKc



社会契約説、3人衆の2番目です。

トマス・ホッブズ(1588年 - 1679年)
ジョン・ロック(1632年 - 1704年)
ルソー(1712年 - 1778年)


ホッブスは王政復古の絶対王政を擁護しましたが、ロックはその後の名誉革命(1688年)を擁護します。そして、アメリカ独立やフランス革命に影響を与えます。

すなわち、国王の王権を神聖化する王権神授説を否定し、議会制民主主義(間接民主主義)を訴えました。

その思想の源は・・・・

彼は清教徒で、性善説的な発想がありました。
ホッブスは逆で、人は自由な場では好き勝手やるから、しっかりとして支配者が必要だとしました。
しかし、ロックは、労働で得たものは自由に所有してもよいが、他人の自由は侵害してはならないという理性の声(自然法)が平和を保つとしました。
ホッブスの人間観とは真逆です。

ただ、その自然法を解釈して、違反者を処罰する公的機関は必要だとしました。

そこで、人は国家と契約して、一時的に自由権の中の立法権と執行権を預けると考えたのです。

ホッブスは「自由権を放棄して」といいましたが、ロックは「自由権は渡さない。その一部を預ける」とした点で、ずいぶん違います。

さらにロックは、政府が乱用するようなら、市民は抵抗権・革命権をも持つとしました。
この部分は、アメリカの独立やフランス革命の理論になりました。

ロックは、立法権と執行系を分け、権力が集中しないように考えました。
これは、モンテスキューによって三権分立と発展します。

政府はなくてもよいのだが、個人の自由を最大限に保証する必要悪として、自由主義を理想としたのです。

ロックの思想は、議会制民主主義として、今も強く残っています。

しかし、実際には、競争は避けられません。
格差も生まれます。
汚職はなくなりません。

このことを早くから見抜き、問題点を指摘したのがルソーです。

次回はルソーです。

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