今回はカーザ・サントス・リマのラブラドール・ティント・レゼルヴァという赤ワインです。このワイナリーのワインは5本目。同じラブラドールながら3月に飲んだラブラドール・ティント(定価1,210円)の上位ブランド(定価1,980円)となります。カタログには、黒や赤のフレッシュなベリー系果実のアロマと、フレンチオーク樽熟成に由来するエレガントな香り。ペッパーステーキと合わせたい、胡椒を思わす余韻と書いてありました。いつも思いますが実に語彙力が豊富で感心してしまいます。実際飲んでみると、最初の一口はさっぱり。飲み進むとレゼルヴァ独特の深い味わい。アルコール度数は14%と少し高めでパンチの効いた飲み口はガツンとしたステーキに合いそうです。
さてこのワイナリーがあるリスボア地方は西側が大西洋に面し、ヨーロッパ大陸最西端の首都リスボンがあります。ガイドブック(『地球の歩き方 ポルトガル』)によれば治安も比較的良く、とても美しい街のようです。そこでリスボンの守護聖人サント・アントニオ(1194-1231)について一言。サント・アントニオはイタリアのパドヴァで活躍したフランシスコ派の僧侶で、縁結びの聖人として知られています。生まれた場所にはサント・アントニオ教会が建てられています。毎年6月13日には聖アントニオ祭が行われ、その前夜祭の会場にはイワシの炭火焼きの屋台が並ぶそうです。日本でも節分の時にイワシを焼いたものを軒先に飾る習慣が西日本(特に奈良)にありますが、イワシの炭火焼きという共通点があって面白いですね。メルカドのカタログに赤ワインお薦めの料理でイワシの炭火焼きのことが書いてあり不思議に思いましたが、ポルトガルでは屋台に並ぶほど非常にポピュラーな料理であると合点しました。