人生悠遊

写真付きで旅の記録、古都鎌倉の案内などを、周りの人の迷惑にならないように紹介していきます。

ポルトガルワインを試す ーー(36)カーザ・デ・パッソス・ロウレイロ・レゼルヴァーー

2021-12-15 20:11:41 | グルメ

今回は久しぶりの白ワインの紹介となります。お馴染のヴィーニョヴェルデ地方のワイナリーであるキンタ・デ・パッソスのワンボトル。カタログには、古木ブドウを使用した初リリース品でステンレスと20%フレンチオークで6カ月熟成、滓(おり・かす)の上で9カ月寝かせました。複雑味とエレガンス、長い余韻と書いてありました。ここで分からないのが「滓の上で9カ月寝かせました」という表現です。タンクや樽の底に溜る「おり」上でじっくり寝かせるとどんな風味になるのか?想像できませんが、多分複雑味とかエレガンスな味わいになるのでしょう。このロウレイロという品種にはあっているのかもしれません。飲んだ感じはキリっとした深みのある◎の美味しい白ワインです。

さてパリに4年間駐在し最近帰国したばかりの子供にポルトガルワインを試しに飲んでもらいました。銘柄は箱ワインのエスピーガ・ティントとウダカデゾウロ・ダ・セーティント・プライべートセレクションの2種類。なかでもシラーというブドウの品種がお気に入りのようで箱ワインを美味しそうに飲んでいました。そして3リットル入りで2000円ちょっとという値段を聞いてさらに驚いていました。ワインの本場パリでもそんな価格では買い求められないとのこと。翌日メルカード・ポルトガルの店に案内したらひと箱買っていきましたので、余程気に入ったようです。

これまでポルトガルワインを40本以上飲んできましたが、その評価にイマイチ自信がなかったのですが、それを見て安心しました。来年1月になればこのポルトガルワインシリーズをはじめて一年になります。ワインを美味しくいただき、ポルトガルのことも少し識ることができ、このブログも書くことができるとは・・・。そして家計の負担も少なく、とても有意義な時間を愉しんでいます。

 

 

 

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鎌倉を知る ーー地蔵信仰についてーー

2021-12-09 09:23:30 | 日記

最近ガイドで鎌倉時代の地蔵信仰について話す機会がありました。そのために地蔵信仰について調べたのですが、なかでも速水侑著の『地蔵信仰』(はなわ新書-初版1975年)が参考になりました。2019年で初版11版を重ねていますので名著なのでしょう。いい本に出会い幸運でした。文中に鎌倉時代の説話集『沙石集』の地蔵の徳を賛美している文章がありましたので抜粋します。

地蔵菩薩は、衆生を済度しつくすまでは成仏しないという悲願を発し、仏から仏法を伝えられ、釈迦没後弥勒出世までの無仏の世の導師として、地獄など悪趣に堕ちた人々を救うことを、利益の第一としている。・・地蔵菩薩は、ことにわれわれには縁ある菩薩である。その故は、釈迦は一代の教化の主としての因縁つきて入滅したから、霊山浄土で説法をつづけているとはいえ、この世の衆生にははるかに遠いものとなった。弥陀は、四十八の大願の願主とはいえ、この世から十万億土をへだつという極楽世界にいるのだから、浄土往生を願う正しい心の持ち主でなければ、弥陀の救いの光明からもれてしまう。しかし地蔵は、慈悲深いゆえに浄土にも住まず、この世と縁つきぬゆえに入滅もせず、ただ悪趣を住みかとし、罪人を友とする。釈迦は信者の能力がそなわった時にはじめて現われ、弥陀は信者の臨終の際にはじめて来迎するというが、地蔵は、能力のそなわるのもまたず、臨終の際とも限らず、いつでも六道のちまたに立ち、昼も夜も、生きとし生けるものに交って、縁なき衆生をも救いたまうのである。

この500字くらいの文章に地蔵信仰の要諦が詰まっており、鎌倉武士が何故に地蔵菩薩を信仰したのか端的に述べているような気がします。戦に明け暮れ、いつ死ぬかわからぬ身にとって、釈迦でも、弥勒でも、弥陀でもなく、地蔵を信仰したのでしょう。この考え方は広く庶民にも受け入れられ、辻や村はずれに六地蔵やお地蔵様が安置されたと思います。

さて写真は11月のある日、稲村ケ崎で写した1枚です、遠くの富士山、むこうの江の島、そして近くの波しぶき。特に注目していただきたいのは波しぶきの姿。不思議にもお地蔵様の姿に見えました。確かに妄想ではありますが、写真のこの瞬間のために長々とブログをつづったわけです。

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ポルトガルワインを試す ーー空ボトル40本超記念の独り言ーー

2021-12-06 15:14:04 | グルメ

今年の1月に始めた本シリーズもあと2カ月もすれば1年となります。最近は3リットル入り箱ワインを愉しんでいますし、2回目という銘柄もありますのでフルボトル50本は超えたでしょうか。1日1本以上空ける人からみればどうでもいい話かと思いますが、古希の老人のささやかな趣味なので聞き流してください。このワインは、鎌倉にある「メルカード・ポルトガル」という店から購入していますが、産地やワイナリーが分かることやリーファーコンテナで輸入される安心感からついつい店に足を運んでしまいます。価格も2,000円内外なので財布に優しいし、直輸入品なのでコスパは高いはずだと思っています。

さてヨーロッパの国は幾つか行っていますが、スペインとポルトガルはまだ足を踏み入れていません。次にはと考えていた矢先にコロナ禍で行けずじまい。ポルトガルワインを飲んでいるとハズレがないその品質の高さから一度は行きたい国の一つになっています。最近もお店からポルトガルのガイド冊子をいただき、その思いは募るばかり。ともかく冊子を走り読みしてみました。そのなか背表紙にポルトガルをもっと知るためのKEY WORDSが載っていました。

➀Azulejo、②Saudade、③Fado、④Galo、⑤Sardinha、⑥Estilo Manuelinoの六つです。このうちアズレージョ、ファド、ガロの三つは既にこのブログで紹介済みでご存じの方もいるかと思います。そのほかがどんな意味か想像してみてください。いずれ機会があれぼこのブロブで紹介したいと考えています。

午後のひととき。ロゼのポートワインを飲みながらまったりとした時間を過ごしています。聞いている音楽はFADOではなくANDREA BOCELLIですが、雰囲気は伝わってきます。

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