5月は税金の納付書類が届く。
納付するためにウォーキングを兼ねて郵便局まで歩くことにした。
凍結していた川の氷は全て溶け、水鳥が戻ってきていた。
駅前で赤信号に阻まれ、しばしの休憩。
目の前に置かれていたのは移動式のオービス(驚)。
車で来ていたらヤバかったかも知れないと胸を撫で下ろした。
歩道の隅には小さな石碑が並んでいる。
その一つは大きく「頑張れ」の文字。
良く使う言葉だけれど石碑にすると有難みが薄くなったように感じた。
端にあった石碑には「熊部隊」の文字。熊部隊と云えば亡父が満州から戻った後、率いていたと聞いたことがある。
その将校宿舎がここにあり、昭和20年7月15日に爆撃を受けたと書いてある。
曹長が将校に含まれるのかどうかは知らないが、軍刀を腰に帯び馬に乗ることを許されて一隊を率いていたのだから、そこそこ偉かったのだろう。
その乗っていた馬は、もしかしたら馬市が開かれていたと云う今私の住む地区で徴用されたものだろうか。
熊部隊は東北海道の海岸線防衛の任務に当たっていたらしい。
交差点を渡って馬の銅像を見上げた。
私の目には、それに跨って遠くを眺める軍服姿の父が見えた。