図書館から借りていた本の返却日が迫っている。
天気予報では明日から雪が降ることになっていた。
それで借りていた本を100均で買った袋に入れて「図書館へ行く」と告げて家を出た。
近くのJR駅前の交差点。赤信号で停車している先頭車がバスなので、1台しか信号待ちしていない中央寄りの車線に変更し信号待ち。
ところが何と青信号になって動き出した途端、前の車が右折のウィンカーを出した。
右左折は30メートル手前で出すのが道路交通法で決まっているのに、こいつは3センチ手前で出したのだ。
当然のように私の車は動けなくなり後続車も詰まって渋滞。
車列の全員が3センチ手前で合図を出した車に怒りの炎。
私も歯ぎしりしながら沸騰寸前の気持ちを静めた。
やっと曲がって行った車に心の中で罵声を浴びせ走り出したが、停車していた時間だけ図書館分館への到着が遅れたのが響いた。
カウンターには普通は2人いる司書さんが1人だけ。
その前には、子供連れの夫婦がいて何かを相談しているのか、なかなか話が終わらず、私はソーシャルディスタンスを保つマークの上で、しばらく待たされた。
これもあの30センチ前でウィンカーを出したヤツのせいだとムカムカしたが平静を保って持参した本をやっと返却。
さて、何を借りようかと思っていて目に付いたのがカウンター近くにあった「お勧めの本」コーナー。
そこで良さそうなのをチャッチャッと6冊選んで図書館カードを手にカウンターの方を向いたら、今度はオバチャンが司書さんがとオハナシ中。
どうやら初めて利用するらしく説明を受けて図書館カードを作成するために身分証明書を出し書類に記入しているようだ。
私はまたソーシャルディスタンスのマークに足を載せてジッと待つ。
司書さんが私に気付いて(お待たせしてスミマセン)と云う顔で頭を下げたが、私はイライラしているが外見は微笑みを浮かべ(大丈夫ですよ)と返信のニコチャンマーク。
しかし、心の中は既に鬼だ。
全てが狂ったのは、あの3センチ前でウィンカーを出したヤツが悪いのだ。
顔は見なかったけれど、私の呪いはきっとヤツに届くに違いない。
多分ヤツは明日・・・・・・死ぬ。