新コロナの時代になってから、葬儀が簡素になった。
もしコロナ感染で亡くなったらビニール袋に入れられて、何もかも省略されて火葬場へ直行。直葬と云うやつだ。
直葬は、戒名も無く葬られるので菩提寺があった場合でも納骨を断られるなんて事態になることもあるらしい。
人が集まるのを敬遠するようになったので、小規模な家族葬が主流になってきていると思う。
少し遠い親戚の葬儀へ行った時、線香を供え喪主に挨拶して退場するまで滞在時間僅か5分。
テレビでも「小さなお葬式」なんてCMが入り、会員になっているCOOPでも家族葬や様々な葬儀プランが出来たみたいだ。
そのCMを観ながらルンバが小さな声で云った。
「ポイント入るんだろうかねぇ・・・・・」
彼女は私が死ぬことよりもポイントが入るかを気にしているのだ。
「オマエさぁ、今 俺が死んだときにポイントが入るかどうかを考えていたよね」とひと睨み。
ふと我に返ったルンバは「そんなことない、そんなことない」と焦ったが私の目は誤魔化せない。
彼女には私の身体がポイントに見えるのだ。
クソッ・・・・・・死んだら絶対に呪ってやる。