※ 先日の多和平の続き(摩周湖)
私が北海道へ来るのなら必ず行きなさいと、強く勧めている場所が3つある。
ブログにも数回書いたのだが忘れている人の方が多いだろう。
それは函館山と知床に、そして摩周湖だ。
最近は身贔屓でそれに釧路湿原が加わったのだが、多和平を出た車はYさん御夫妻にどうしても見てもらいたい摩周湖への坂を一気に上がった。
霧に覆われることの多い場所なので、予めライブカメラの映像で調べていたのだが霧は無いようだ。摩周岳が下からでもハッキリと見えている。
ルンバは私が事前に教えた通りに500円玉を握っていた。
ここのPには私が陰で奪衣婆、脱衣爺と呼んでいる駐車料金を徴収する人がいるのだ。
霧に覆われて何も見えない時でも、どこからかヌーッと現れて500円を受け取る手を出す。
死んだ人が三途の川を渡るときに料金代わりに服を剝ぎ取られるのと同じだ……とつい思ってしまう(笑)
傾斜の少し強いPに車を置き、多和平でヘトヘトになっているYさんを連れ出して歩かせる。
最初に書いたが、ここは絶対に見せなければならない場所なのだ。
アイヌ語でカムイトゥ(神の湖)と呼ばれる透明度が高く美しい特別な湖の向こう側には山頂が噴火で吹き飛んだ独特な山容のカムイヌプリ(神の山)が神聖さに拍車をかけている。
それを見る為には10段程の石段を上がらなければならない。
「オレは見なくても良いや」と云いたそうな顔のYさんを、奪衣婆に500円払った私は鞭打つように鬼のような形相で石段を上がらせた。