今日はホテルから西に歩いてみた。大須観音を通り、名古屋駅方面へ。今では駅前にはホテルマリオットのツインタワーやミッドナイトタウン、ルーセントタワー、モード学園ビルなどなど、高層ビルが立ち並び、最近の名古屋の勢いを象徴している。その中で、駅から少し離れたところに「住友生命ビル」が立っている。
私が19歳の時に出来上がったビルである。当時としては名古屋でも一番高いビルとして、脚光を浴びた物である。学生時代や社会人になって間もない頃、ここの屋上ビアガーデン で生ビールを2杯、きゅーと飲み干し、エレベーターで一機に地上に下りて来ると、アルコールと高速エレベーターの気圧の変化で一遍に酔う。こんな、バカな事をしたものである。
この、住友生命ビルが建っている名古屋駅南は、ある意味、都会の裏と表を象徴していた様なところで、方や名古屋一番の高層ビル、方や、この辺りは日雇い労務者の溜まり場でもあった。東京の山谷や大阪の愛隣地区のような所である。公園にその日の日雇い仕事を貰おうとたくさんの労務者が集まり、人扶集めの手配師がワゴン車でやってきては労務者を乗せて行く。その日の仕事にあぶれた人たちは、朝からお酒を飲みながら公園でブラブラしたり、将棋などで賭け事をしている光景が当たり前であった。
今は再開発されて、昔の面影は無い。
微かに残っているのは こんな人材派遣や公共のハローワークの看板だけであった。町の中に入って歩いていると、やはり、数人のグループがビールを飲みながら、世間話や将棋を打っていた。携帯で写真を撮っているのが見つかると、袋叩きに合いそうで、さすがに今回は止めにした。
駅方面から戻って来ると、伏見の白川公園に科学館、この公園にも、多くのホームレスがテントを作っていた所であるが、「愛知万博の時に見栄えが悪いから」と機動隊などが強制撤去させたのは、まだ、ついこの間のことである。今は、近所の人たちが犬の散歩にたくさん集まって居り、のどかな公園の風景に変わっていた。
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