道尾秀介著
ひっくり返されるのが爽快な本。
新宿鮫の大沢在昌氏の解説が興味深かった。
解説者は著者に尋ねた、一生作家で食べていく自信はある?
著者は次のように答えた。営業の仕事をしていたころ、どうしても成績で勝てない人がいた。
彼は、容姿が特別良いというわけではない、しゃべるのが得意というわけでもない。しかしなぜか勝てない。考えていたらある時気付いた。実は彼は営業の仕事が好きで好きでたまらないということに。仕事が嫌いなわけではなかったが、彼のように好きにはなれなかったことに気付いたと言う。
そして、今、作家は、書くことが好きで好きで堪らないので、一生やっていく自信があると答えた。
・・・・・このエピソードは本質だと思った。なるほどと思った。