本棚を見ていたら、古い雑誌と一緒になってこの本(雑誌)が出てきた。
文芸春秋 5月号臨時増刊 日本縦断 万葉の旅
奥付を見ると、昭和48年(1973)です。¥500
写真がとてもきれいで、それに添えられた
万葉の歌も好きで買ったんですね。
もう、端っこは黄ばんでいますが、たくさん載っている写真は
きれいなままです。
わが船は 比良の湊に漕ぎ泊てむ 沖へな離り さ夜更けにけり
(わがふねは ひらのみなとに こぎはてむ おきへなさかり さよふけにけり)
高市黒人(たけちのくろひと)
何処にか船泊てすらむ 安礼の崎 漕ぎ廻み行きし 棚無し小舟
(いづくにかふねへてすらむ あれのさき こぎたみゆきし たななしおぶね)
高市黒人(たけちのくろひと)
古代の船旅はさぞ心細かったと思う。
でも命と引き換えにしても未知のものに対する憧れや好奇心も
大きかったことだろう。
人麻呂も好きだけど、黒人の素朴さがとても好き。