すずめ休憩室

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アルカサル-王城-完結編(前編)

2007年02月21日 | アルカサル-王城-(歴史関係)
  「アルカサル-王城」 青池保子著 秋田書店

いや~待ちに待っていた続編がやっとGOLDの3・4月号に掲載されましたね。
ほんと諦めないで良かった

最後のコミックス12巻が出てから13年目ですよ。
久しぶりに見るちょっと王様はちょっと年取ったな(笑)という感じもしましたが、13年も経てば仕方がないよね。


14世紀、正式なるカスティリア王の嫡子として産まれながらも父の愛妾が権力を握る宮廷に疎まれながら育ったドン・ペドロ。父亡き後、自らの王座を狙うもの達と戦わなくてはならなかった。最大の敵は異母兄のエンリケ・・・。
後の世で「残酷王」「審判王」などさまざまな異名を持つ事となるカスティリア王ドン・ペドロ1世の熱く激しい生涯


日記の中で青池先生が「成仏」という言葉を使っているように、この前後編で一気に完結ということで、前後編各100pというページ数の関係もあるんでしょうか、じっくり描かれていた今までとは違い、ドン・ペドロの腹心の部下のマルティン・ロペスの回想という形で進められていきます。
あまり未読の人もいると思うので詳しくは書きませんが、それにしてもこの前編でドン・ペドロの最期まで持っていったというのには驚いた!!
かなーり一気に残りの生涯を書いていますね。

残りの後編は6月に掲載予定とのことですが、後編の方でエンリケとの対決などの詳細を描かれるんでしょうか?実在の人物なのでどういうラストなのかは知ってたけど、こういう展開で持っていくとは正直思わなかったなというのが感想かな。

私個人としてはちゃんと「黒太子のルビー」の話が描かれてるのが嬉しかった。
今も英国王室の王冠の中心にさん然と輝くルビーが元々はこのドン・ペドロが送ったものなのよね、うふふ。

そうそう余談になりますが、歴史漫画の中ではマイナーな人物のドン・ペドロくんですが、実は他の漫画にも出ているのを知ってますか?

それは蒲生総さんの「ガーター騎士団」
こちらの主役はドン・ペドロではなく、英国王子である・エドワード黒太子となっています。
この中でのドン・ペドロ王はエドワード黒太子の騎士道精神を利用するズルさを持った王として、そして一方のエンリケは王位略奪者のはずなのに何故かドン・ペドロよりカッコよく描かれてました

エンリケより弟であるペドロがオッサンっぽく描かれているのになんか納得できん!(爆)

この時代ってアリエノール・ダキテーヌがイギリスに嫁いでから仏国内にあった英国領を巡っての英仏戦争の時代ですもんね。
そんな理由もあってドン・ペドロとエンリケの対決も英仏の代理戦争の様相を見せてるんだと思いますが、同じ時代を扱っているので読み比べて見るの一興だと思います

あ~6月の後編が待ち遠しい・・・
そして黄金をいっぱい持っていたはずのエル・レビは一体どうしたんだろうか?
彼が財務大臣だったならまた歴史は違っていたかもしれないのに(汗)