すずめ休憩室

日々のこと、好きなこと、飼っていたペットのことなどなど・・・。
気の向くままにつづってみました。

春の或る日に・・・

2009年04月29日 | 日々つれづれ
春の或る日に父宛に表彰式の案内が届きました。
何でも、町内会活動などを通して長年の町内の美化活動をしていた事への功労のようです。
とても嬉しくありがたい事なのですが、状態が状態なので表彰式は欠席させて戴くことにしたところ、町内会長さんが賞状を届けに来て下さりました。


元気な頃、朝6時前から散歩に出ていた父
出て行く時に大きな音を立てて、戸を閉めるので、まだ布団の中にいる私はその音でたたき起こされ、何度も腹立たしく思ったものでした

庭の片隅にはいつも何処からか拾ってきたのか、常に空き缶やゴミが置いてあり、家の中でさえ片付かないのに、他所から持ってこなくてもいいのに・・・と思っていたこともありました。


病に倒れ、町内会長さんへこれからは町内会活動のお手伝いが出来ない旨を連絡した時、
「アンタの父さん、毎日朝早くからゴミ拾いしてくれてたんだよね。
 人の為に尽くしてくれていたのに、そんな病気になるなんて・・・」と言われました。

新聞の集金のオバサンには
「いつも公園の花壇の手入れをしてくれていたのに、最近見ないし、気になっていたのよ」

近所の奥さんには
「町内会の掃除の時には、排水溝に腰まで入って、掃除してくれてたよね」と・・・。


親不孝の私は倒れてから、父のしてきた事を知りました。

ちゃんと見てくれている人は見てくれているんですね。

現役時代は学歴もなかったし、人間関係にも不器用だったため出世とは無縁で、しかも口も悪かったので(笑)表彰状なんて1枚も貰ったことはなかったけど、常々「自分のことしか考えない人が多いし、自分のこと以外は知らないフリをする人が多いけど、それじゃダメなんだ」と言っていた父。

父の言う、生き方というか、信念みたいのが賞状を通して伝わった出来事でした。