京都府宇治市観光協会は7日、飼育下での繁殖に過去4年連続で成功してきた「宇治川の鵜飼」のウミウが、今年は産卵しないまま繁殖期間を終えたと発表した。鵜匠は「原因を追究し、来年の産卵期に備えたい」としている。
宇治では2014年に、飼育中のウの産卵と人工ふ化に国内で初めて成功し、現在は計9羽が育つ。
今シーズンは、親鳥に抱卵や養育を任せるため、産卵用の台を低くしたり、仕切りを設けたりと環境に変化を付けた。1組のつがいが営巣したが産卵には至らず、近くに別の巣を設けて擬卵を置くなど、ここ2カ月間にさまざまな工夫をしたが実を結ばなかった。
鵜匠の澤木万理子さんは「つがいが変わったことや春先の寒暖差、冬場の餌の量などいろんな要因が重なったのかもしれない。専門家にも聞いて突き詰めたい」と話している。
また、追い綱を使わない「放ち鵜飼」の実現に向け、同協会がインターネット上で募集していた寄付金の総額が、目標の150万円に到達した。29日まで引き続き募る。
【 2018年06月08日 08時24分 】
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