十数人が円になって、一心に念仏を唱えながら巨大な数珠を時計回りにたぐる「百万遍数珠繰(ひゃくまんべんじゅずぐ)り」が、京都府長岡京市浄土 谷の柳谷観音楊谷寺で今秋から6年ぶりに復活し、無病息災などを願う人々が毎月たくさん訪れている。同寺は「たいへんありがたい。来年も続けていきたい」 としている。
数珠繰りは江戸中期に始まり、開創した延鎮の月命日である17日に行われている。支え手の高齢化により6年前に休止した。しかし仏教に親しんでもらうきっかけになればと、今年9月に再開した。
大数珠は全長約20メートルで、1024個の玉が連なる。一つだけ白い房が付いた大玉が含まれ、大玉が手元に回ってくると、参拝者は額に引き寄せ願いをかける。
朝から厳しい冷え込みとなった17日、本堂に集まった約15人の参拝者が、白い息とともに「南無阿弥陀仏」と唱えながら大数珠を回した。約30年前から毎 月来ているという曽束泰嗣さん(66)=京都市伏見区=は「無心で回している。10年前に目の手術がうまくいったのもお参りのおかげかな」と話し、厳かな 雰囲気の中で願をかけていた。
5月、8月、11月には、数珠繰りの中心に参拝者が入り、独特のリズムで鉦(かね)をたたくなど、熱心な参拝者が中心となっているという。
【 2014年12月18日 11時31分 】
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