粘着シートによる捕獲実験を進めているのは、長岡京市や森林ボランティア団体、企業などでつくる「西山森林整備推進協議会」。
「ごきぶりホイホイ」で知られるアース製薬が開発した「かしながホイホイ」という粘着シート(縦30センチ、横1メートル)を木の幹に粘着面を内側にして巻き付け、他の木に移ろうと穴から出てきたカシナガを捕らえる仕組みだ。5月下旬に西山全域(約800ヘクタール)の樹木150本に約1500枚のシートを巻き付けた。
16日は、協議会に参加する長岡京市里山再生市民フォーラムの会員ら7人が西山のキャンプ場にあるコナラ2本、クヌギ1本に巻き付けられたシートをはがしてチェックした。
カシナガは体長約5ミリの甲虫。協議会によると、枯死した1本分(1立方メートル)当たりに平均3万~5万匹侵入しているといわれる。府内のナラ枯れ被害は最初に北部で確認されたが、ここ数年は南部に広がりつつあるという。長岡京市では一昨年に約150本、昨年は約450本、今年は推計1千本のコナラやカシなどが枯れているという。
今回の調査結果について市農林振興課は「ごく一部なので何とも言えない。生きている木はカシナガが侵入しても樹液や水分で撃退しているようだが、枯死した木からは多く見つかった。中には、シートのすき間から逃げ出したものもいたようだ。さらに点検箇所を広げて、効果を確認したい」としている。
協議会は11月中旬までに150本すべてをチェックし、年内に調査結果をまとめ、来年の総会で報告する予定だ。
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