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バラ、クリスマスローズなどの病気について思うこと (前編)

2007-03-15 | 無農薬・減農薬栽培について
バラに完璧を求める方には全く参考にならないので読み飛ばしてください
また、あくまでも個人的な意見ですのでご批判等、多々あるとは思いますがご容赦ください。また参考にされる場合は自己責任でお願いします


最近バラの新芽もどんどん展開し、中には蕾までついてきたものもあります。
これからバラの季節ですね~・・・と同時にそれは病害虫の季節でもある?のかもしれません。


私はズボラゆえ、正直に申し上げますと、殆ど農薬、いや防除すらしていません。
別に、無農薬派というわけでもないです。
初心者(今も?)の頃はちょっとうどんこが出たら慌てて農薬を買いに走り、またその後は生薬なるものや、木酢などを使っていた時期もありましたが、昨年などは
それすらもしませんでした。一部ミニバラのみオルトランのスプレーを使用しました。病気ではなくハダニに対して使用しました。
しかしながら病気で苦労した記憶もなく、むしろよく開花したように思います。(全く病気が出なかったわけではなく、多少は出たが放置しておいても問題ないレベル)
テッポウムシの被害には2件あいましたが、運よく気づいたので無事でした。
クリスマスローズに関しては全く病気の経験はありません(但し現在開花株50株、小苗50株程度の経験しかありませんので今後はどうなるかわかりませんが)

私は今までバラは300~350種(鉢)程度の栽培と、うんちくを語れるほどの経験はありませんが(因みに現在は100種~)その中でもいくつか自分なりにわかってきたことがあります。

健康な株(苗)ほど、耐病性がつき、病気に罹りにくくなるということです。
何当たり前のこと言ってるの?と思われるかもしれませんが…
ここでいう『健康な苗』とは農薬などで防除して病気にならない『一見、健康そうな苗』のことではなく『全く防除しなくても病気になりにくい苗』のことです。
または『多少病気になっても、農薬を散布するほどには広がらない苗』です。

品種によって罹りやすい種類、罹りにくい種類があるのは事実です。
ただ私は思うのです。
病気の原因となるウイルスまたは細菌類は防除するしないに関わらず、空気中を胞子として浮遊していたり、身近に潜んでいたりしているのではないかと。
例えばバラの脅威である黒星(黒点)病。土の中に菌が潜んでいるので土が跳ね返らないようにすれば罹らない・・・と、本にはよく書いてあるのですが
ホントですか??我が家ではコンクリート上の棚で育てているものでも罹ったことあるんですよね・・・
うどんこ病・・・湿度が高いと罹りやすい??
我が家ではむしろ、湿度の低い晩秋~冬にかけてミニバラ中心に発生することがあります。

あくまで個人的な意見ですが、バラの病気って人間の風邪と同じじゃないかな?と思っています。
人間の罹る風邪(ウイルス?)も普段は空気中に存在するけれど健康であれば風邪はひきません。が、体力が落ちた時、また季節の変わり目に風邪をひきやすいのではないでしょうか?また免疫がある程度あり抵抗力があれば発症しても大事には至らないのではないでしょうか?
基礎体力のある人間は年間、滅多に風邪をひかないと思いますが、体力の落ちた人間はより罹りやすい。

よく『バラは病気に罹ってから農薬を散布するのではなく、罹る前に予防として散布すべき』と言われているようですが、私はそれよりも『病気に罹りにくい体力(株)づくり』が重要ではないかと思っています。風邪をひいていないのに、予防として風邪薬を飲み続けるよりも、日々の鍛錬?といいますか、健康な株作りが重要ではないかと、思っています。
(つまり人間のいうところの基礎体力です)農薬、無農薬以前の話ですね。
ざっとネットなどでバラ、クリスマスローズ、シクラメンなど私が育てている植物のサイトを見てみましたが
病気になった時の薬品、対処の記述は豊富ですが、それ以前の健康な株作りへの
言及が乏しいように思いました。

健康な株つくりとは何か?
私は薬品による防除はしていませんが、単に放置しているわけではありません。
日々、観察を怠らないようにしているつもりです。
我が家は賃貸で全て鉢植えなので、時間のある時は見回りをして1株1株観察しています。
そして不具合が生じた時は慌てず、何故そうなったのか?を分析するようにしています。もし環境のせいでその症状が起こった場合、仮に農薬を散布しても環境が変わらない限りまた繰り返し起こってしまいます。
しかし特定の環境(栽培スペースがない、限られた環境しかないなど)では
よい環境へ移動したくてもできないことが多々あります。
それでもその株を育てたいのなら『基礎体力のついた株』にする必要があります。
そうすれば病気が出ても薬品散布の回数を減らすことができたり、または放置しても大事に至らないくらいの体力が発揮できると思うのです。

うどんこ病・・・よく手におえないほど発生したり、薬品を散布しても年々耐性がつき薬品の効き目がなくなるという話を耳にします。
ところで我が家で育てているバラの殆ど、90%以上はうどんこには罹りません。
残り10%程度はミニバラ、一部のチャイナ、ティーローズで、こちらは罹りやすいものと、上記の通り晩秋~冬にかけて湿度の低い時期に罹るものがあります(こちらが殆ど)
何も薬品散布しないで、うどんこが発生しないわけない!と思われる方もいるもいることでしょう。しかし、本当にうどんこに関しては殆ど発生しないのが現状です。
正確に言うと年々発生しなくなった、という言い方のほうが正しいかもしれません。新しく購入したバラを全くの防除なしで育てていくと、かなりの確立で何らかの症状、病気が出ます。
しかし、それを気にせず株の充実、基礎体力作りに励むとどういうわけか年々発症しなくなってきます。
個人的にはこれを『免疫がついた』と考えています。
例えば我が家にあるイングリッシュローズのアブラハムダービーは6年間、完全に無農薬で育ててみました(更にこのバラには色々な実験台になってもらっていて、3年間植え替えなしという被験者にもなってもらいました)
育て始めて最初の2年間は黒星病、ポトリチス、うどんこ病に罹りましたが、それからは年々発症しにくくなり、うどんこ病には全く罹らなくなり、黒星病に年1回罹るか、罹らないか程度となりました。
そして昨年は病気らしい病気は発症しませんでした。
樹勢も最初の1,2年はあまり順調とは言えず、3年過ぎた頃に急に育成旺盛になってきました(因みにこの頃より3年間植え替え無しにしてみました)

このバラに限らずどのバラも栽培年数を重ねるごとに年々深刻な症状(育成に影響のある症状)は発症しなくなってきました。なので今では本当に栽培が楽です。
以前にも書きましたがバラに振り回されることがなくなったため気楽です。

基礎体力のあるバラにするには?
長くなったので後編に書きたいと思います。

ミニバラの根。挿木苗です(1本挿し)品種はシンデレラ。たった1本の挿木苗からもこんなに根が出ます。7号スリット鉢から抜いた状態です。