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精神薬の離脱症状に苦しむ方への一助(2)

2020-04-02 | 医療
原因を探る

では実際にどうすればいいのか。離脱症状に苦しむ方はわらをもすがる思いで対処方法をネットで検索していると思います。
離脱に関してのブログが多くある中、このブログにたどり着いた方も多いと思います。離脱症状との闘いは自分との闘いとも言えます。
因みに減薬や断薬の方法はこれも個人差がありますので書きません。ただ言えることは、一気に断薬をしたり、一週間で8分の1以上の急減薬をしない方がベターだということです。
急に減薬や断薬をするということはリバウンド、離脱症状を余計に悪化させます。
精神薬の離脱症状に苦しむ方への一助(1)にも書いた通り人間には個人差がありますから、この方法が絶対に効く、という方法は残念ながらありません。
しかも離脱症状とはいっても、これも症状には個人差があり、ある人は不安が止まらない、動悸がしたりまるでパニック障害のような症状がある。
ある人は無気力になり、脱力、筋力が低下して動けない。ある人は不眠になったり認知の低下、吐き気、耳鳴り、めまいが止まらないなど人によって様々です。
まずやるべきことは、自分の症状がどのような原因で起きている可能性があるのか、調べて当たりをつけるということです。
例として
パニック障害のような症状→自律神経のアンバランス、カテコラミンの異常、糖代謝の異常、甲状腺機能亢進などの内分泌、海馬の興奮、副腎皮質ホルモンのアンバランス、プロゲステロン、エストロゲンのアンバランス(女性)GABA、グリシンのアンバランスなど
動悸や血圧の乱高下→HPA軸のアンバランスや異常、コルチゾール(ACTH)ミネラルコルチコイドのアンバランス(副腎)、甲状腺、女性ホルモンのアンバランスなど
嚥下困難、震え→筋力低下、甲状腺、錐体外路症状など
筋力低下、ALS様症状、重症筋無力症様症状→甲状腺、錐体外路症状、薬剤性パーキンソニズム、ニューロンの変性、ミエリン鞘損傷など(もはや離脱症状ではなく後遺症に該当しますね)

これらの作業は大変ですが良いと言われている方法を手当たり次第行うよりも、ある程度ターゲットを絞った方が効果的だと思われます。
なぜなら一気に良くなりたくて色々なサプリメントや漢方を飲んでも、金銭的にも肉体的にも負担になるだけでなく、なかなか良くならない焦りや何がどう効いたのかさえわからなくなってしまい、モチベーションも低下してしまう可能性があるからです。
それからこれは残酷な話ですが、一般に脳のダメージは不可逆だと言われています。その真偽は置いておいても、薬を飲む前と全く同じ状態に戻ることは難しいのではないかと思われます。
薬をやめれば、薬を飲む前と全く同じ状態に戻ることができると考えている方も多いかもしれません。
薬を飲む前の70〜80%程度回復すれば御の字かもしれません。
しかし考え方によっては断薬前、断減薬中が本来の10〜30%の状態だとしたら70〜80%の回復は非常に大きいものですよね。
服用期間が短いほど100%に近づける可能性が出てくると思います。服用期間が長いほど、離脱症状が強く出たり回復に時間がかかる可能性があります。
またこれは色々な方の話を聞いて感じたことですが、アルコールに強い方のほうがアルコールに弱い方と比べて身体症状としての離脱の程度が軽めだと感じました(精神症状については不明)
アルコールと精神薬は同じベンゾジアゼピン受容体を介すことと、薬物代謝酵素(CYP)がもしかすると関係してくるのかもしれません(憶測に過ぎませんが)
自分で調べて考え、自分で行動することはとても大事なことです。
苦しくて病院へ駆け込みたくなったり、不安感でいっぱいになるかもしれません。
離脱症状で病院、救急外来へ行っても相手にしてくれないどころか、精神科へ行けと言われて追い返されるかもしれません。
これも色々な方の話を聞いたのですが、精神科の患者が一般の病院へ行くと、診察を拒否され精神科へ行くよう言われるそうです。
そして精神科へ行っても内分泌等を精査せず、はじめから精神疾患による悪化だと決めつけられてしまうことも多いようです。
減薬中でもし不穏なそぶりを見せてしまうと、病気の悪化とされ薬が増えたり精神科へ医療保護入院ということにもなりかねません。
しかも減薬の方法によっては本当に危険を伴いますので、これは大袈裟な話ではなく最悪の事態になる可能性すらあります(なので絶対に急減薬はやめましょう)
脳は体のあらゆる部分をコントロールしているので、減薬、断薬で体がパニック状態になり強い筋硬直や呼吸停止になる可能性がないとはいえないのです。
また自律神経が大きな影響を及ぼす胃も、胃炎、胃潰瘍になることさえあるでしょう。
本当に辛いことだと思います。



具体的な対処方法とは

離脱症状の緩和には様々あります。サウナ、漢方、栄養療法(オーソモレキュラー)、サプリメント(オーソモレキュラー)などです。
私は栄養療法とサプリメントをお勧めします。サウナは脱水等も心配な上、交感神経が異常な状態ですと体温調節がうまくできなかったり暑さで動悸、脈拍数も増えパニック障害の症状が出やすくなりそうな気がします。それに解毒というのならもっと良い方法があるからです。
漢方はこれも代替によく使われますが、私はこちらもお勧めしません。理由としては、漢方だから安全ということではなく、アルカロイド(毒性があるものを含む)や普段人間が摂取しない物質を体に取り込むという点で、薬を飲んでいることと変わらないと思うからです。
まず大事なことは、食事をきちんと取ることです。栄養バランスを考えた食事をと言いたいところですが、離脱症状の時にそんなことは言っていられません。
なんでもいいので、まずはしっかり食べることが重要です。食べることは生きることと同義ですから。
基礎疾患(糖尿病等)がなければ、一週間好きな唐揚げを食べようが、毎日おにぎりを食べようが、毎日アイスクリームを食べようがスナック菓子を食べよう構わないと思います。まずは食べることが重要なのです。
離脱になると食欲がわかなくなって食べなくなる方もいます。絶食は避けなければいけません。
胃が痛い、胸焼けがする、胃酸過多になる場合はH2ブロッカーやPPIはなるべく飲まないでください。PPI(プロトンポンプ阻害薬)やH2ブロッカーは胃酸を抑えます。
胃酸過多なのだから薬で胃酸を抑える。なるほど、でもそれは対症療法ですね。しかもH2ブロッカーやPPIを朝飲んでも夕方には効き目がなくなってしまう。よくあることです。
全く胃痛が治らない。よくあることです。何年も飲んでいる。よくあることです。PPIなどは長期の治験も行われておらず、発がん性も疑われ副作用も多彩です。
さてどうして胃酸過多になるのでしょうか。ストレスでしょうか。ストレスで胃酸がなぜ過剰に分泌されるのでしょう。
ここで問題なのは実は胃酸ではありません。胃酸と共に分泌されるのはなんでしょうか。
消化酵素ですね。消化酵素が分泌されないから、それを出そうとして胃酸過多になってしまうと考えます。
ですから、消化酵素を飲むと良いですよ(というアメリカの医師の話です)

サプリメントの話の前に離脱症状の際に可能ならして欲しくないこと。
それは糖質制限です(糖尿病の方除く。しかし私はいかなる場合も糖質制限には様々な理由で反対です)
その理由ですが、離脱で内分泌系がパニック状態の時に糖質制限をすると副腎疲労を招く可能性があります。
HPA軸が混乱し正常に働いていない時に、糖質制限をし副腎疲労を起こしコルチゾール(ステロイド)分泌を低下させてしまうと炎症を抑制できなくなったり、血圧の異常(低血圧、ナトリウム低下)頭が回らなくなったり、離脱で筋肉が落ちたり筋力低下をする方がいて、その場合も糖質制限は仇となる可能性があるからです。
更に同時にタンパク質を摂取しようとして過剰にプロテインを摂取するのはNGです。理由は副腎疲労時にプロテインを摂取するとコルチゾールを消費し副腎疲労が悪化するからです。
また離脱症状の時は特に注意したいのは、糖質制限で低血糖になった場合、コルチゾールの分泌が抑制され神経等の炎症を招く他、アドレナリン、アルドステロンといった、副腎から分泌されるホルモンに異常をきたす可能性があります。
更にはカテコラミン(アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミン)の上昇により脳神経の興奮をも招いたり、急激なアドレナリンの上昇は狭心症様の症状を招くことがあるそうで、これは心臓の冠動脈がアドレナリンにより収縮するからだそうです。ノルアドレナリンも上昇し前頭葉にも影響するのだそうです(血圧も)
他にも色々な症状が出ることがありますが、かいつまんでの説明です。
以上の理由により、精神薬の副作用や離脱症状に糖質制限は私はお勧めできません(過剰な糖質摂取が良くないことは言うに及ばずですが)
病院で内分泌の検査をされた方、カテコラミン3分画や甲状腺ホルモン、副腎関係のホルモン、下垂体ホルモンなどの結果がわかれば対処しやすいですね。
ただ内分泌専門医でなければ、これらについての知識があまりないようです。また少々数値が異常であっても異常なしとされてしまうことも多いと思います。


サプリメントについて

なぜ必要なのか理由も詳しく書きたいのですが、副作用や離脱の最中は理解力も低下して、文章を読むことも疲れてしまうので割愛します。

離脱症状にこれだけは摂りたい思うサプリメントやミネラル


まず脂溶性ビタミン
・ビタミンA(最低でも10000IU、可能であれば25000IU。レバーを食べられる方は食事で代用可。効能については過去記事を参照ください)
・ビタミンD(可能であれば最低でも2000IU)
・ビタミンE(400〜800IU)
脂溶性ビタミンとは字の如く脂に溶けるビタミンですが、脳は脂です。
脳を修復するには必要です。
このうちビタミンAに関してはベータカロチンでは代用できません。レチノールと書かれた天然ビタミンAが必要です(レバー代用可)


水溶性ビタミン
・ビタミンBコンプレックス(可能であれば100mg)
・ビタミンC(1000〜MAXで3000mg。過剰なビタミンCは却ってコルチゾールを抑制する。炎症が悪化する可能性がある)

ミネラル
・マグネシウム(500mg。あらゆる神経や代謝に必要)
・カリウム(腎機能に問題のない方、最低2000mg。食事で代用可)
もし血液検査で低カリウムの場合は高確率で低マグネシウムです。
逆を言えば低マグネシウム状態では、いくらカリウムを追加しても吸収されません。
・ナトリウム(天然塩。食事で)
・亜鉛(15mg程度)
上記はマルチミネラルで代用可(しかし本当は副腎疲労がある場合はカルシウムは摂取しないほうが良い)


含硫アミノ酸、アミノ酸
・グルタチオン(還元型カプセル最低2000mg〜、リポソーム750mg〜1500mg。解毒、炎症性サイトカインの抑制。筋肉の病変を抑制)
・アセチルシステイン(NAC。600mg〜。グルタチオン前駆体。炎症性サイトカインの抑制)
・タンパク質(プロテイン代用可。食事でも。可能であれば自分の体重と同じタンパク質摂取。体重60kgであれば60g。副腎疲労などがある場合は半分程度に。ただタンパク質は可能な限り摂取が望ましい)
可能であれば更にアルギニン、リジンを追加


その他
・α-GPC(可能であれば1日900mg〜1200mg。特に下垂体ホルモン関係や認知低下が気になる方。CDPコリンも可ですが、α-GPCの方がベター)
・イノシトール(パニック症状、不安症状が強い場合1日12〜18g。iHerbで粉末が販売されている)
・レシチン(1200〜2400mg。脂、脳、筋肉)
・タウリン(適宜。ホメオスタシス。サプリメントは輸入規制。イカやタコなどの食事で代用可)
・DHA/EPA
・GABA(これは過剰に摂取すると抑制ではなく興奮してしまうので過剰摂取は禁物です)
・グリシン(GABAばかりが取り沙汰されていますが、実はグリシンは交感神経抑制が強く、最近では不眠に使われています)
・女性の場合、更年期障害のような症状のある方はプロゲステロンクリームを使うと効果がある場合があります(プロゲステロンがコルチゾールの前駆体になります)


以上です。ビタミンやミネラルを個々に買うのが負担な場合はマルチビタミンやミネラルで代用可(ただし日本製は含有量が少ないのでSpecial Twoなどの製品をiHerbで購入すると良いです)
またグルタチオンやNACなどは国内での販売がなく、iHerb等海外サイトで購入できます。
日本語で購入できます。
ナイアシンは、離脱でうつ状態の時は過剰摂取NGです。ナイアシン(ナイアシンアミド)は過剰に摂取するとナイアシンフラッシュだけでなく、ドーパミンを減らしてうつが悪化してしまうそうです。
D2遮断薬などを飲んでいた場合は特に良くありません。
特にこれらのサプリメントで外せないと思うのはマグネシウム、ビタミンとグルタチオン(またはNAC)次点でα-GPCです。
脂溶性ビタミンで脳の修復を促し、グルタチオン(NAC)で神経の炎症、炎症性サイトカインを改善し、肝臓に送られたグルタチオンで解毒です。
グルタチオンを飲む場合はビタミンCとEをセットで。そしてグルタチオンはミネラルを排出してしまうキレート作用があるので、最低でも30分以上あけて飲んでください。
援護射撃でマグネシウムです。修復の材料はタンパク質で。
α-GPCは内分泌(特に下垂体関係)に不調がある場合は効果があると思います。元々α-GPCは下垂体ホルモンのうちの成長ホルモンを分泌促進することで有名ですが、どうも成長ホルモンだけではなく、下垂体になんらかの作用を及ぼす(良い意味で)可能性があります。
また脳外科医が勧めていますが、脳血流が良くなるので認知の低下防止の意味でも私はお勧めです。
欲を言えば他にも効くサプリメントはありますが(カルニチンなど)あれもこれもとはいかないので、この辺を抑えるのがベターかなと思います。

このようなアドバイスを書くと必ず批判があります。過去にはそんなアドバイスを書くと精神科の患者に逆恨みされるから書くべきではないだとか
あの医師はそんなこと言っていなかった(からデタラメ書くな)だとか色々ご批判はあるわけです。
なので、先日も書いた通り自己責任でかつ、ご自分でも調べて納得をしたら取り入れてみてください。
基本的にこれらのサプリメントの栄養素は食事でも摂取または体内で合成可能なものばかりですので、いわゆる副作用的なものはほぼないと思われます。
ただしグルタチオンに関しては特定の遺伝子をお持ちの場合は、インスリン自己免疫症候群になる場合があります(グルタチオン、αリポ酸などSH基を摂取すると自己を攻撃し低血糖になる。この場合はサプリメントなどの原因となるものを摂取中止すれば治るそうです)


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