函館空港の滑走路の下にある中野A・B縄文遺跡
縄文早期からの北海道で一番古い700棟以上の住居跡
青森県では三内丸山縄文遺跡が再現される頃
函館では一通りの発掘調査を終えて滑走路に変わります
なんとなくさみしく思っていたのですが、最近夕暮れに訪ねるといつも
車が5・6台停まり夕日に染まる滑走路に降りてくる飛行機の写真を撮影しています。
3kmほどの滑走路のライトアップ
がかがり火のような幻想を与えます
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古への神事は夜に行われていたとされています。
縄文儀式の転写とも思えます
中野A・B縄文遺跡の特徴は60万点に及ぶ尖底土器や石器
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土器というと煮炊きに使うと思いますが
そのような使い方をされたのは縄文後期
縄文土器のはじまりは、煮炊きに適さない縦長の尖底
尖底土器は有史以前の大切にしていたものへ使用されたのでしょう。
石器として石鏃や不定形スクレイパー類が多くあり、磨製石剣など特異なものもみられる。
また、石冠や半円状扁平打製石器などと共に、住居跡の中からは大型の石皿類の出土が多くみられる
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石器とともに暮らし、大切にしていた。
磨きあげた石器からスラウェシ島のクリスを連想します
クリスは神秘的霊力を持ち、持ち主の霊性を守る
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霊性を守るために土器や石器を儀式に用いていた
磨いた磨製石器を見ていると
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石に心をこめた姿が連想されます
魂をこめた石をもちいると
尾道 岩屋巨石割れ目
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金山巨石 岩屋岩陰
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石は応えてくれる
それは霊性をとおして宇宙、自然、人がひとつに結ばれた思考がかつて有った。
忘れられた心の底の感性の力を磨く
今ある環境は億千万劫の魂の連鎖から産まれ
そのことに思い巡らすことが縄文では普通のことだった。
過去が連続していることを身の回りに感じることが
失われた霊性を取り戻す道のように感じます。