中皮腫 アスベストを吸引してから十年以上、通常三十年から四十年後、それは、静かに発症してくる。 又、自分だけは大丈夫だろうと思っている人が多い。何故なら、アスベストは私たちの周りに無造作に存在する。少し前まで、自動車のブレーキパットは、アスベストで作られていたし、スレート、家庭の台所の天井材料や、カラーベストの屋根材、ここに書いていくと、切りが無いほど身の回りに、存在してきた。日本の政府は、早くから危険性を認識していたにも係らず、これを野放しにしてきた。問題が表面化してからも、使用量が5%未満の物は規制からはずし、被害の拡大をさせた事は、血液製剤公害とよく似ている。日本は元来アスベストを産出せず、輸入された量から推定されるには、中皮腫は2020年を第一期のピークとしそれから四十年間横ばいとなり、その後四十年かけて減っていくとされている。決して特殊な仕事の従事者だけが罹る病気ではない。不思議なことに、大量に吸引曝露した人より、少量吸引曝露した人の方が、発病率が高いという説も存在する。又、肺癌の中にも、アスベストとの関係が深い係わりが存在する。中皮腫には、胸膜中皮腫、腹膜中皮腫、心膜中皮腫等々存在し、一般の癌との違いは過去のアスベストの吸引曝露暦が有るかどうか位の差でしかない。アスベストを知らない人は、自分がアスへストに晒された事さえ気付かないまま、中皮腫や肺癌を発症していく。其の典型的なものが、クボタ鉄鋼尼崎アスベスト公害事件といえる。昭和三十年代から六十年代に立てられた鉄骨作りスレート葺工場や、鉄骨作のビルには、アスベストが大量に、使用されている可能性が高い。この文章を読まれた方、アスベストで検索してみてください。アスベストによる悲惨な状況が見えてきます。
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