宇宙(そら)に続く丘

プレリュード小学校1年C組のしりとりちーが案内する宇宙への道
みかんの丘は不思議へ通じるワームホール

流星痕?

2014年01月06日 06時43分33秒 | 宇宙

昨年末と言うか、一週間前に上げた梁を金具で固定するのに思いの外手間取って、今日3本立てるはずの束を2本打ち込んだところで日が暮れてしまった。竹取庵の上には月齢4の月が輝いている。今夜は来客が有るし明日から仕事だ。いい加減に帰らなければならない。ただ、この空をこのままにして帰るのはあまりにももったいない。かと言って手元には標準ズームを付けた小さいほうのカメラしかなかった。せめて今浮かんでいる月と今日の成果を一緒に撮影して気持ちを収めよう。

竹取庵から持ち出した三脚にカメラを付けて撮影した一枚。モニターに現れた画像を見ると、月の左側に白いひげが生えている。この時は飛行機雲かなという程度で何も思わなかった。それよりも、あたりを照らす月を見ているうちに以前からやってみたいと思っていた目論見が頭をよぎる。日周運動の動画だ。竹取庵の向こうに沈んでゆく月。もちろん今日は時間的に月没までは無理としても、どれくらいの間隔で撮影すれば動画っぽく見えるのか、そのデータだけでも取れないだろうか。この理屈が自分でも、帰りたくない言い訳に過ぎない事は分かっていた。

レンズは標準ズーム。ワイドいっぱいでも18ミリまでしか無い。みかん畑の東の端に三脚を立ててカメラを載せる。カメラ感度1600、絞り3.5、露出20秒。撮影間隔3分。そう決めてシャッターを押す。最初の1枚で気が付いた。月の左側のひげが成長している。

え、飛行機雲、それともレンズの汚れかな。
撮影の合間にカメラの前に行ってレンズを確認したが、それらしい汚れも無い。不思議に思いながら撮影を続けるうちに月のひげは消えていった。インターバル撮影を1時間余りしたところでタイムリミットとなり、帰宅して来客対応の後画像処理。出来上がったのがこのgif動画だ。

丘にいる時気付かなかった事がいろいろと思い出される。画像でも分かるのだが、三分間隔の撮影の間に空を飛行機が縦横に飛んでいる。動画の中の長く伸びた光の筋が飛行機だ。しかしそのどれも飛行機雲を残していない。そう、月のひげは飛行機雲なんかじゃない。それに、日周運動に合わせて西に動いている。そしてようやく思い当った。これは流星痕ではないか。

宇宙の塵が地球の大気に飛び込むと、大気との摩擦熱で燃え上がり、流れ星となって僕らの目に見える。その塵の組成や大きさによって、時に飛行機雲のような煙を残す事が有る。その高度はおよそ100キロ、10万メートルだ。航空機の飛行高度はせいぜい1万メートルだから、高さはその10倍。そこには飛行機雲を作る水蒸気はほとんど無い。しかも飛行機雲にしては短すぎる。間違い無かった。知らずに捉えた流星痕。ただ、撮影中、いくら目を凝らしても夜空にそれらしい雲は確認できなかった。20秒という露光が捉えた星屑のメッセージだ。
とそこまで考えて気が付いた。これだけの流星痕を残すほどの流れ星を見逃していたのだ。ああ、残念!

それはともかく、日周運動をgif動画にするなら3分間隔の撮影は荒すぎる。次は1分間隔にしてみよう。ただ、3分間隔24枚のこの動画ですら2.2MBもある。1分間隔、もっと大きな画像。それを実現出来てもここにアップできるかどうか、これはやってみなくては分からない。

コメント (1)
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