外の様子を気にしながら夕暮れを待つ。月の出は午後4時50分。観測デッキの屋根を開ける頃には月がかなり高いところまで昇っていた。秋晴れと言うには少し濁りが有るが贅沢は言えない。本当に久々の青空だった。日暮れとともに周りで虫が鳴き始める。本格的な秋がすぐそこに来ていると、風景が告げていた。
赤道儀のカバーを外して8センチ屈折に大きいほうのカメラを取り付ける。あれこれ試してカメラ感度を160に設定。露出を160分の1としてみた。
杵を持ったうさぎはやや前のめりだがそれでもせっせと餅を搗いている。旧暦では7月から9月までを秋と言う。そのちょうど真ん中、旧暦の8月15日、今年で言えば明日8日の月が仲秋の月と呼ばれてお月見をすることになっている。だから今夜は仲秋の小望月だ。クレーターを楽しむには少し膨らみ過ぎているが、それでもこの小望月は月齢が12.9とやや細め。そう。この数字に1を足しても15にならない。本当の満月は明後日9日の午後10時半頃になる。暦の上の十五夜と月齢15が同じではないと言う見本のようなものだ。
明後日か。晴れるかな。この写真を撮って帰宅した頃、空には雲がぎっしり詰まっていた。やっぱり今年の天気は信用ならない。
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