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今日は帝劇 明日は日劇 はたまた国技館に後楽園ホール さらには落語家の追っ掛け 遊び回る日常を描きます。

やはり名作 山際淳司「江夏の21球」

2017-09-10 10:52:49 | 日記
「江夏の21球」 あの名作が新書版になって発売されたということで、早速読んでみました。プロ野球 高校野球の世界が描かれた12編のノンフィクションが収録されています。
「江夏の21球」が発表されたのは、1980年のことです。掲載されたのは「ナンバー」の創刊号。いままで読んできたスポーツノンフィクションとは全く違い、その斬新さに驚いた記憶があります。丹念な取材 独自の切り口・・・スポーツノンフィクションの歴史は「山際以前 山際以後」に分かれる、という説があるのも納得です。
今回 12編のノンフィクションを改めて読み返してみても「江夏の21球」の素晴らしさはもちろんですが、高校野球 甲子園出場を果たした進学校・高崎高校のピッチャーにスポットを当てた「スローカーブを、もう一球」 阪神ファンには忘れられない「池田外野手の落球」を扱った「落球伝説」など、どの作品をとっても、氏のスポーツに対する暖かい眼差しが感じられる作品になっています。
略歴見ると、32歳で「江夏の21球」でスポーツノンフィクションの旗手となった氏は、46歳で病魔に倒れています。その短い活動期間で、あれだけの傑作を遺した山際氏。さすがと言わざるおえません。


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