プクプク日記 観劇 映画 落語 スポーツ観戦 読書の日々

今日は帝劇 明日は日劇 はたまた国技館に後楽園ホール さらには落語家の追っ掛け 遊び回る日常を描きます。

鈴木聡が、お得意のマスコミ業界を描いたラッパ屋「筋書ナシコ」

2016-06-25 13:20:27 | 日記
鈴木聡作 ラッパ屋第42回公演「筋書ナシコ」観てきました。毎回、レベルの高い作品を見せてくれるこの劇団 今回は、出版業界が舞台です。
今回の主人公は、アラフォーのグルメライター梨子(岩橋道子)最近の出版不況で、彼女が仕事をしている出版社は、どうも資金繰りが上手くいってない様子。今日は銀座で、この会社のパーティがあるのですが、どうやらサプライズとして、「倒産」宣言があるのでは、と囁かれています。パーティ会場は、いろいろな飲食店の入っているビルで、出版社のパーティのほか、「万寿会」という高齢者のための婚活パーティ さらには、葬礼の集まりなどが行われています。
出版社の内情が思わしくないのは事実で、社長 専務(俵木藤汰 木村靖司)は、パーティの間も金策に走り回りますが、新しい金主母子(弘中麻紀 青野竜平)とはうまくいかず、詐欺師の男女(宇能佑 大草理乙子)に騙されたり、と、散々な目にあいます。ここで、奮闘するのが梨子。お色気作戦満開で、「万寿会」の会員(松村武 武藤直樹)から金を巻き上げようと、算段。で、いよいよパーティも終わりに近づき、「サプライズ宣言」の時間が・・・
アラフォーには見えないライター 梨子を演じる岩橋が、なかなか魅力的。田舎の成金女社長役の弘中が、どこかAPAホテルの女社長に見えて、笑わせてくれました。

志の輔らくごが演劇に!「メルシー! おもてなし」

2016-06-24 13:12:57 | 日記
PARCO劇場で20年にわたり開催された「志の輔らくご」そこから生まれた新作落語4本をMIXして、G2が1作の演劇に仕立て上げたもの。基になった落語は「踊るファックス」「ディアファミリー」「ガラガラ」「メルシーひな祭り」の4作。といっても、中心となっているのは、タイトルからもわかるとおり、「メルシーひな祭り」後の3本は、エピソード的に使われています。
物語の舞台は、成田空港に近い寂れた商店街。この商店街の会長源蔵(中井貴一)のところへ、外務省の武田(音尾琢真)という男から電話が。「明日、商店街の中にある雛人形を作っている工房を、フランス特使の夫人とお嬢さんがぜひ見学したいと言っている」との依頼。この工房の主・島森さん(阿南健治)は、かなりの名人クラスらしい。特使母子が訪れれば、マスコミにも取り上げられ、寂れた商店街を再生できる大チャンスなので、源蔵は大喜び。実は、源蔵 3年ほど前 商店街の一大イベントである福引で、仲間の魚勝(勝村政信)と、1等を間違えて7本入れるという大失態を犯し、以後、資金不足で福引は行われず、ただでさえ寂れた商店街がますます寂れるという事態を招いているのだ。(ガラガラ)アナログの源蔵 武田とFAXで打ち合わせをすることになり、妻・みちこ(YOU)にFAXのやりとりをさせるが、そんな時、なぜか「死んでやる」という女性からの間違いFAXが送られてきて、またひと騒動(踊るファックス)
ようやく打ち合わせも終わり、盛り上がった魚勝 魚屋なのに、なぜか、明日はタキシードで夫人を迎えると張り切って、家へ戻って、女房(明星真由美)と押入れのなかのタキシード探し。が、なぜか入っているのは女房のものばかりで、ここでまたひと悶着(ディアファミリー) 夜が明けて、武田が通訳(サヘル・ローズ)とともに姿を現しますが、島森工房の実態が明らかになると、また、新たな騒動が・・・
さすがG2脚本で、うまく4本の落語を、1つの作品に収れんしています。外務省の役人を演じた音尾琢真が、「状況判断が、私の仕事」と言いながら、まったく状況判断できない男を好演していました。

新宿末広亭は、小三治師トリで満席!

2016-06-23 13:31:30 | 日記
昨夜は、梅雨らしい天気のなか、新宿末広亭に足を運びました。お目当ては、もちろんトリの柳家小三治師です。18時前に着くと、すでに夜の部割引を待つお客さんが、数人並んでました。会場は、1階席は満員ということで、2階席へ。天気が悪いというのに、さすが人間国宝です。
中入り前は、南喬師の「壺算」が笑わせてくれました。「買い物上手だから」と、友達のかみさんにおだてられ、本来なら7円する壺を、3円で買おうと画策する江戸っ子の話ですが、騙されていると気づかない壺屋の「あなた気に入りました。人の買い物に、そこまで必死になれるなんて・・・」という一言は、まさに爆笑もの!うまい!今年、一番受けた「くすぐり」でした。
中入り後は、代演続きなのが、イマイチ。ようやく登場したお目当ては「青菜」今回は、お屋敷の主人夫婦の「隠し言葉」に、いたく感激した植木屋が、「お屋敷だな~」と連発するのが、妙におかしかった!

女性しか登場しない傑作 ジョージ・キューカー監督 「THE WOMAN」

2016-06-22 09:29:46 | 日記
渋谷の名画座「シネマ・ヴェーラ」の「ジョージ・キューカーとハリウッド女性映画の時代」で、「女たち」観てきました。1939年の作品。ジョージ・キューカーといえば、やはり「マイ・フェア・レディ」でしょうか。 あのお話は、一介の花売り娘を上流階級で通用する貴婦人に仕立て上げることでしたが、今回は、上流階級の女性たちばかりが登場します。元は、舞台劇ということ。なるほど、そんな感じの映画でした。男優は一人も登場せず、登場するペットの動物たちもすべてメスということらしい。なんとも徹底した映画です。
出演する女優たちは、ノーマ・シアラー ジョーン・クロフォード ロザリンド・ラッセル ポーレット・ゴダードなどなど 名だたるメンバー。冒頭、彼女たちの役柄に合わせた動物たちが、女優のクレジットとともに登場します。あるものは可愛く、あるものは獰猛に・・・この紹介の仕方が、洒落ています。舞台はニューヨーク。彼女たちの集まる高級エステサロン。30年代に、こんな豪華なサロンがあったんですね。さすが、ニューヨーク。ここで、ネイリストが流した噂がもとで、一大騒動が巻き起こるというお話。
登場する女性の夫 あるいは彼氏が、別れると、また、別の女性の夫、あるいは彼氏になっていて、それを、ゴシップ紙の記者が、すぐに広めるので、話は収拾がつかなくなります。このあたり、昔も今も変わりません。また、この女性たちの集まりにも派閥があり、お互いに相手に不利益になるスキャンダルを暴露しあいます。このあたりは、今でいえば「ママ友」同志の争いに擬せられるでしょうか。キューカー監督、こうした描写、さすがにうまいです。
ラスト 中では、まだ普通の女性にみえるノーマ・シアラー演じるメアリーは、娘の助言もあり、夫を取り戻すために行動に出ます。普通そうに見えたのですが「2年間 この日のために爪を研いできたのよ」と、両手をぱあっと広げて「戦場」へ向かう姿は、ちょっと怖い。一方、メアリーから、夫を奪い上流生活に浸りながら、いまはあろうことか、別の男と浮気までしているクリスタル(ジョーン・クロフォード)は、結局すべてを失い、元のデパートの販売員に戻る羽目になるのですが、「いいさ、もう一回やり直してやるよ」と、新たなターゲット探しを宣言する迫力もすごい!! やはり、女は怖い!貧乏に生まれてきた自分に、思わずホッとしました(笑)

濱田めぐみが、ロイド=ウェバーに挑む「Tell Me on a Sunday 」

2016-06-21 10:52:31 | 日記
アンドリュー·ロイド=ウェバー作のソロ·ミュージカル「Tell Me on a Sunday 」観てきました。あのサラ·ブライトマンらが演じているという、このミュージカル 日本で演じるのは、濱田めぐみです。
物語は、イギリス女性エマがスーツケースを持って、ニューヨークにやって来るところから、始まります。彼女、デザイナーです。が、ニューヨークで頼りにしていた恋人から裏切られ、彼女の人生 暗雲が漂います。その後も、彼女 不倫相手 年下の彼などと恋愛するのですが、いずれも悲しい結末。ラスト、彼女は新たな旅立ちを決意します。
日本初演ですが、イギリスでの初演は、約40年前になるそうです。物語的には、若い女性が恋をしては、振られ、また、新たな出逢いという繰り返しですから、70分という短い上演時間とはいえ、ちょっと飽きてしまう部分も否めません。
ただ、楽曲はロイド=ウェバーらしく、覚えやすい曲が多く、「言わせて」「放っといてよ」などは素敵な曲でした。舞台装置も、いくつかのトランクが置かれているだけ。そこから衣装を出して、ステージ上で生着替えという、とてもシンプルなステージでした。