昼行灯(だった)トキの大雑把なひとりごと

クレヨンしんちゃんよりもユルく生きていた(当面過去系)私の備忘録と、大雑把なひとりごと。時々細かく語ることも。

わが県でも問題が、っつーか、NHKよもう少し配慮を!

2008-01-07 23:52:00 | ものおもい
火事でけが人6回拒否(NHK宮城のニュース)
(以下、全文引用。個人が特定できる情報のみ削除しています)
                   
6日夜、蔵王町の住宅で火事があり、全身やけどを負った88歳の女性が、救急隊の到着から、およそ1時間後に仙台市の病院に搬送されるまで4か所の病院に、あわせて6回、受け入れを断られていたことがわかりました。

6日夜10時すぎ、蔵王町の女性(88)の住宅から火が出ていると近くの人から消防に通報がありました。
火はおよそ40分後に消し止められましたが、木造平屋建の住宅1棟、およそ34平方メートルが全焼し、女性は逃げる途中に全身にやけどを負う大けがをしました。
女性は意識がありましたが、救急隊が受け入れ先の病院を探した際、大河原町の「みやぎ県南中核病院」や「東北大学病院」など4つの病院から「ほかに急病患者がいて対応できない」などとしてあわせて6回、受け入れを断られました。

この間、女性は30分ほど現場で待たされたあげく、仙台市立病院に再度要請して搬送された時には救急隊の到着からおよそ1時間が経過していました。

これについて蔵王町や白石市などで作る、仙南地域広域行政事務組合消防本部は、「一刻も早くけが人の搬送を目指しているが、重傷で専門的な治療が必要だったことに加え、ほかの急病患者がいて受け入れられない病院があったことなどから時間がかかった」と話しています。 
 
(引用ここまで)

NHKはNHKですので「どこが悪い」等とは言いません。ですが、やはり非難めいた口調であることは否めない。
それで、NHKの意図とは別に、私が「責められるべき」対象を述べようと思います。

私に言わせれば、このことについて責められるべきは「医療資源削減政策」です。
それを言わない報道には、あまり意味がないし、報道機関として「何を問題としているのか」を正確に発信してほしいと願います。

まず、「受け入れ拒否」は、何も今に始まったことではない。これまでも大なり小なりあったことです。
このことがニュースバリューを持つとマスコミに判断されるようになったきっかけは、例の奈良の「たらい回し」報道以来でしょう。
ですから、マスコミが「騒ぐ」(あえてこう言います)ようになった最近になって、この問題が生じたわけではない。ただ、そこに「注目が集まる」ようになっただけです。
もっとも、私は「受け入れ拒否」の頻度や患者搬送先決定までの所要時間の推移等の情報を持っていないので、「悪化」しているかどうかは判断できません。そこは留保する必要があります。
それでもこのように書く理由は、要するにこういうことは、冷たいようですが偶然性に左右されるものだからです。
どれほど医療施設や人員が充実した地域であっても、たまたま「その時」に患者が集中すれば、こういう事態になるのは避けられない。そういうリスクは、けっきょく「なるべく減らす」ことしかできないのだから。

次に、このことで受け入れを拒否した病院を責めるべきではない。
これは、病院の「態度」の問題ではなく、「医療資源(リソース)の分配」の問題だからです。
医療資源の分配は、さまざまなブログ等でつとに指摘されているとおり、結局は政策により決まるものです。
つまり、上記ニュースのようなことが生じる「確率を減らす」(確率問題なのですよ!)ためには、追加リソースを投入する必要がある。
国は大赤字でリソース削減に向かっているのは既知のとおりでしょう。であれば、あとは選挙で国民が意思表示するしかない。与党であれ野党であれ、医療資源拡大を公約する議員を選ぶ。他に方法はありません。(できる人はロビー活動でもいいでしょうが)

できれば、医療リソースを増加するために「何を犠牲にして財源を捻出するか」を、明確に説明している議員・政党が良いでしょう。
(むろん、その「財源」が本当に確かなものなのかを精査する必要があります)

そろそろ、報道も感情論に与した物言いをするだけでなく、上記のようなことを前提にした情報発信をしてもらいたいと考えます。

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