経験の意味

多くの体験が大事だと言ったりするけれど

この意味合いが違うのだと気づいた。

 

これからも分かるように、

現代ではあまりにも物質に根付いているのだと感じる。

体験自体、どうでも良いことだ。

 

何もないところでも、

今、自分がいるところでも何処でも同じようにできること。

もっと内面の感情の揺れ幅の経験値なんだと思う。

 

物質的になり過ぎて、

「体験」の意味が浅はかになってしまったのかもしれない。

豊かになって親も自分も物質的なことが何でもできるから

誰かと競うように色々なことをさせること、

することがいいように思い始めたのだろう。

自我もないような小さな時から習い事だの海外だの

旅行だの沢山の物を買うことはそう言ったことでもある。

大人も同じように物質的に体験することばかり目が向く。

全ては物質に根ざした思考からだ。

 

どんな国であろうと、どんな環境であろうと全く関係ない。

なぜ人間としてこの世に生まれてきているのかを考えると

全ては同じ条件のもとできることである。

お金持ちだからとか貧乏だからとか関係なく、

誰もが同じように生まれてから経験していけることの中にある。

表面的なことの中には何もない。

良いこと、悪いことと区別して体験させたり体験するのではなく

もっと生きている中で自然に起こることを受け止めていくべきだ。

内面的なことの中に必要な、本来は意識を向けるべきことがある。

 

表面的なことばかりに意識を向けるような環境にあれば

孤独や虚しさが増していくだろう。

 

大昔から現代までいつの時代も変わりなく

私たちは同じように生まれてきて死ぬ。

変わらぬものの中に、本当に必要な体験はあるのだろう。