経済環境常任委員会の視察1日目は広島県尾道市の観光協会を訪れ、サイクリングツーリズムを中心に話を伺いました。
尾道の観光協会には旅行業取り扱いに必要な国家資格保持者がいて「おのなび旅行者」を経営し、募集型企画旅行や受注型企画事業、手配旅行、JRチケットなどの取り扱いを行っています。
職員は9名で、添乗業務に必要な資格を全員がもち、そのうち4名は英語対応可能。その他にサイクリングインストラクター4名、ノルディックウオーキングインストラクター5名など、9名の職員が複数の資格をもっているのです。
尾道から島々を経由して四国の今治までつながる瀬戸内しまなみ海道。これは有料道路なんですが徒歩でも自転車でも通行可能なので、観光協会が企画したのが「しまなみサイクリングツアー」。
サイクリングインストラクターの資格をもつ職員もしくは、おのみちサイクリング協会にガイドを依頼して、しまなみ海道を案内して巡ります。これはオーダーメイド(受注型企画)なので、日帰りから数泊の宿泊を伴うものまでお客さんの希望に沿って企画するそうです。しかも英語対応もできるというからスゴイ!
このサイクリングツアーは世界7大サイクリングツアーとして、アメリカで報道され注目をあびているとか。
尾道の駅前には屋根付きの自転車組み立てスペースが設置されているし、自転車が故障した場合に備えて自転車店と連携した出張修理やタクシーによる搬送もできる「しまなみ島レスキュー」のHPもあり、チューブが買える自動販売機(24時間365日稼働)を4か所に設置するなどして、安心してサイクリングが楽しめる環境が作られていました。
サイクリングマップにはサイクリングコースの他に、こうした情報からシャワーや温泉施設、レンタサイクルの乗り捨て場(13か所)などが載っています。
パラリンピックのトライアスロン競技で入賞された市原市在住の秦由香子さんから、首都圏に住むパラアスリートは市原市内の農道を練習に使っていると聞いたことがあったのですが、どんな環境整備を求めておられるのか気になりました。
説明を聞いた後、観光協会の方と尾道のまち散策。
駅の向こうにそびえ立つお城は、なんと個人の所有!
坂の先には小学校。
こんな路地が、尾道らしいですね。
駅前の商店街には、お洒落な自転車屋さん。
尾道の観光協会は、バス・船・美術館・博物館・レンタサイクルの料金がセットになった周遊パスや、船とレンタサイクルがセットになったパス。カフェとスイーツを選びながら食べ歩くクーポン(1,000円)などにも取り組んでいます。
また、「お坊さんと巡る尾道七佛めぐり」(8,000円前後)では2kmに25あるお寺のうち7寺をお坊さんのガイドで巡るツアーが最近の人気商品になっているそうです。
機会があれば、もっとじっくり尾道を観光してみたいです。