今日は市民ネットワークの若手スタッフが企画した「いのちと性のおはなし」の講演会を開催しました。
講師は横浜市の助産師さん。
年間に3,000~4,000人の子どもや保護者にお話をされています。
10代の妊娠・出産の増加、性被害に気付けない、恥ずかしいことをされたと誰にも言えず過ごしている、梅毒など性感染症の増加を目の当たりにしたことで、子どもが必要な知識を学んでおく必要性を強く感じたそうです。
因みに2016年のデータでは17才以下の妊娠は約7千人、我が子に起こりうる可能性もあるって事を認識しなきゃいけませんよね。
特に、辛い分娩に立ち合った時のお話は、私にとって衝撃的でした。
中学1年生の女子が、母親の再婚相手の子どもを身ごもり、病院に来たときは人工中絶できる期間をすぎていたため出産したと・・・。
性被害の相手は8割が顔見知りだそうで、身近な関係ゆえに中々親に話せないんでしょう。
だから、普段から当たり前のように家庭で話せる環境を作っておくことが大事なのです。
だって学校で学ぶ性教育は身体の仕組みぐらいのもので、避妊の方法をまで教えている学校なんて殆どありませんよね。
ところがユネスコ「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」の主な内容は全然違うのです。
世界と日本の性教育の違いは歴然!
外国では小学高学年からセックスや避妊具の付け方を習い、ピルを服用して女性が避妊出来る方法も教えているのです。
このような性教育をすると、寝た子を起こしてしまうといった心配をする人も多いのですが、フィンランドでは性教育を取り入れたことで性感染症が激減。
国内では人工中絶の件数が一番多かった秋田県が性教育に取組んだことで、これも激減したとのことです。
生理や精通が始まったら妊娠する(させてしまう)可能性があるんだから、自分の体や相手の体を守るために知識を付けておくことが如何に重要かって事ですよね。
さて、そうは言っても性の話しを子どもにどうやって教えるかですよね。
○幼児期~小学低学年は、
700万個の卵子のもとと3億分の1の精子が受精卵となって生れてくる命の凄さや、身体・性器の名名称をしっかり教えて、性器も口や足と同じように大切な身体の一部だと伝える。
おしっこのしかたや性器の洗い方をきちんと教える。
○小学高学年~思春期以降は、
二次性徴でおこる体の変化を気持ち悪いと捉える子どもがいるそうで、大人スイッチが入った証拠だからカッコイイことだと教える。
性欲があることは決して恥ずかしいことではないと教え、プラーベートな空間を作ってあげて無断で入らないようにする。
子どもに教える時に使える本は、絵本から漫画まで沢山あるんですねー。
けれども、家庭の事情は様々で、子どもが将来困ることがないように教えられる家庭ばかりではないですよね。
だからこそ「学校でしっかり性教育をしてほしい!」と、声を大にして話されていました。
最後の質問タイムでは「子どもが通学している学校でも講演してほしい」との声に、同感した保護者の方も沢山いたと思います。
性をタブー視する傾向を変え、子どもの明るい未来のために、学校の性教育を変えなければと強く感じた講演会でした。