トンリョウ(TongLiao)ワークブーツ/バイクブーツ

ちょっと作りが違うワークブーツです。

いよいよ完成間近!!

2013-07-12 09:53:00 | Boots
作成中のブーツ達が完成間近です。


前回の記事でウェルトを縫い付けたのでその後の作業を紹介します。



ウェルトを縫い付けた後は『中物』といってウェルトと中底の段差をなくすためにコルクボードを貼ります。


中物を貼ったらミッドソールの革を貼り、アウトソールを貼ります。


アウトソールまで貼ったら粗削りをします。

私の使っている接着剤はセメント製法の靴でも使われている強力なものなのでこのまま履いても
ソールが剥がれる心配はないのですが、更なる強度UPとワークブーツっぽい見た目の為に
出し縫いをかけます。



出し縫いをかけたらヒールの取り付けです。

予め『高さ・傾斜』を合わせておいたヒールに接着剤を塗り、貼り付けます。

ミッドソール.アウトソールを貼った接着剤と同じものを使うんですが、この接着剤は『熱活性タイプ』
といって『接着剤を塗った後、乾くまで待ち、乾いたら熱をあてて接着強度をだす。』というものです。

貼るのは、まずヒール部分の革です。

貼った後はポンポンで叩き、圧着します。




ヒール部分の革を貼ったら補強の釘を打ちます。

この釘はミッドソールまで届く長さです。





釘を打ったらトップリフトを接着します。

こちらも接着剤に熱をあててから貼ります。



トップリフトもポンポンで圧着です。






これがトップリフトまで貼れた状態です。

ヒールがチョット大きいですね。

この後の作業でキレイに整えます。



全体はこんな感じです。



だいぶんブーツらしくなってきたでしょ!?


あとはコバを削り、磨いたら完成です。








トンリョウではお客様の足を採寸し、履き心地はもちろん、デザインや仕様まで対応してお作りします。

興味のある方・ご質問のある方はお気軽にご連絡ください。



価格 : ラスト(木型)代  ¥ 20,000(税込¥21,000) ※初回のご注文の場合は必要になります。
      ブーツ代    ¥105,000(税込¥110,250)~

詳しくはホームページをご覧ください。


 
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
Tong Liao (トンリョウ)
〒270‐2212
     千葉県松戸市五香南2‐31‐5元山マーケット1F中央
電 話 : 047(710)6917
U R L :order-boots.com
E mail : boots.tongliao@gmail.com
時 間 : 10:00~20:00
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

※不在の事がありますので先にご連絡をください。

すくい縫いの後は

2013-07-09 14:23:49 | Boots
暑い日が続きますね。
ここ数日、天気も良く絶好のバイク日和ですが、納品が近づいているブーツ達がいるので
ブーツ作りを進めなきゃ。



前回、すくい縫いが終わったブーツの作業を進めます。





まずは、中底の溝を埋める作業からです。


中底に溝を掘るために切り取ったパーツを元の位置に貼ります。



中底と切り取ったパーツに接着剤を塗り、元の位置に貼ります。

貼った後は剥がれないようにポンポンで叩き軽く圧着します。



次はウェルトを平らに均します。



ウェルトを縫い付けた部分をポンポンで叩いた後、アッパーとウェルトの間に竹べらを入れて平らに均します。

均しておくとミッドソールを貼る時にキレイに貼れるんですよ。



ウェルトが平らになったら踵周りに細革を取り付けます。


この部分は職人さんによって色々な処理の仕方があります。
私は何通りか試した結果、これから紹介する処理が一番合っていると思い採用しています。



それでは踵周りをっと。


使うのはウェルトよりチョット幅の広い『細革』というものです。


その細革を踵のカーブに合わせて『タックス』という釘で固定していきます。


細革は直線のものなので踵のカーブに合わせるとこんなんなっちゃいます。

細革が「モッコリ」しちゃってますね。

この「モッコリ」を平らにするんですが、その方法は・・・・・


 “叩きながら山の部分にタックスを打つ” という感じです。


そうすると、このようになります。

ね! 平らになったでしょ!


簡単に説明しましたがこの作業、慣れないと細革が平らにならないんですよ。(笑)


そして、ウェルトとの継ぎ目を接着して完成です。

打った『タックス』という釘は木型の底面に貼ってある鉄板でタックスの先が潰れるようになっています。

タックスの先が潰れる事によって履いた時、足に当たらず
先が潰れているので抜ける事もありません。


イヤ~、このタックスを考えた人は「スゴイ」と思います。



アッパー側から見るとこんな感じです。

普通の紳士靴の場合、コバの幅をこんなに広くしないんですが、私の作っているワークブーツだと
コバにある程度の幅がないと 華奢 に見えちゃうんですよね。

なので、この処理が適しているという訳です。


ここまでで全体の作業(吊り込みから)の60%ぐらいですかね。




続きは次回に・・・・・











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すくい縫いをしました

2013-07-05 11:18:06 | Boots
前回、吊り込みが終わったブーツにすくい縫いをしました。


『すくい縫い』とは ウェルト.アッパー.中底 を縫い付ける作業の事です。


前回の記事にも書きましたが『ハンドソーンウェルト製法』というのはこの部分ですね。

『ハンド=手』『ソーン=縫う』 ウェルトを手で縫う という事です。



では、作業の方にっと。


まずは、吊り込みのときに打った釘を何本か抜き、すくい針を中底内側の溝に刺します。

このとき、すくい針を刺す角度を一定にしないとウェルトが波打ったり、中底から外れてしまいます。
そして、ウェルトの裏にある溝にすくい針が出るように刺します。この溝にすくい糸がハマり段差が出ないように
なってます。



すくい針で穴を開けたらすくい糸を通します。

中底内側から片方、ウェルト側から片方を通し、ウェルト側から通した糸を中底側から通した糸に「クルッ」と
一回絡ませます。
写真を見て分かりますかね?

これは『アヤをかける』と言って、通した糸が緩まないようにするためです。

ちなみに『グッドイヤーウェルト製法』は糸の通し方が『ハンドソーンウェルト製法』とは違うんですよ。



通したら糸を引き締めます。

私は右利きなので、右手はすくい針の柄にすくい糸を絡ませ、左手は手のひらに糸を絡ませて
「ギューっ」と締めます。

結構思いっきり引くので、左手は手袋をしないと手が痛くなり片足縫う事ができません。(笑)




今回、作成しているブーツは『シングル』という仕様なので踵周り以外にウェルトを縫い付けます。



踵周りはどうするかと言うと・・・・・




次回に紹介します。 








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吊り込みとウェルトがけの準備

2013-07-03 13:40:40 | Boots
前回の記事で先芯.月型の作成が終わったので吊り込みをしました。


毎回の事なんですが、吊り込みは時間との勝負です。(チョット大げさですが【笑】)

なぜかというと、先芯.月型が硬くなる前に吊り込みの作業を終わらせないとキレイに吊り込む事ができないんです。
なので、吊り込み作業の写真が撮れないんです。(悲)


そのうち、サンプルブーツを作るときにでも吊り込みの作業風景を写真に撮りますね。



という事で、吊り込みが終わった状態がこちらです。

吊り込みが終わったら余分な革を荒断ちしておき、打った釘を内側に倒しておきます。

釘を内側に倒す理由は『吊り込んだアッパーをさらに引くため』と『ハンドソーンウェルトをかけるときに
糸が引っ掛からないようにするため』です。



吊り込みが終わったら、ハンドソーンウェルトをかけるための糸作りです。

以前にも記事にしましたが、糸は『麻糸の9本撚り』を使います。



麻糸に塗っているのは『チャン』という松脂と植物油を混ぜたものです。

麻糸の腐食防止と強度を上げるために使います。
『塗る』と言っても表面だけに塗るのではなく、麻糸の中まで浸み込むようにします。
表面だけしか塗れていないとウェルトをかけるときに結構な力で糸を引くので麻糸が切れちゃうんですよ。



これで準備完了です。

次はいよいよウェルトがけです。

『ハンドソーンウェルト』という製法の部分ですね。



ですが、今回はここまで。








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