<川は流れる>

Reiの好きなこと、ここだけの話

美を表現する者

2009年01月03日 | ジュリー
石岡瑛子さんの肩書きは「アートディレクター」「グラフィックデザイナー」だ。

彼女は大学卒業後、資生堂宣伝部に入社する。

それからは数々の賞を受賞、1970年にフリーランスのデザイナーとして出発。

日本では、「資生堂」「角川文庫」「パルコ」「三宅一生のショー」などで知られ、その大胆なデザインは、多くが今も印象深く人々の心に残っている。

彼女が1983年に出版した「風姿花伝」には、たくさんの作品とともに、各界からのメッセージが寄せられている。

全部を紹介することはできないが、名前とタイトルだけご紹介しよう。

黒澤明(映画監督)『我が同士』 
五木寛之(作家)『予感の書』
イサムノグチ(彫刻家)『ニューヨーク・ムード』
三宅一生(ファッションデザイナー)『ボタン屋とモメン屋』
松岡正剛(エディトリアルディレクター)『機会にいる人』
角川春樹(角川書店)『タイム・マシーンの神話』
長沢岳夫(コピーライター)『アイム、ラッキー』
東野芳明(美術評論家)『石岡瑛子に関する三つの断章』
操上和美(写真家)『衝撃的な美しさで撮れ』
坂本龍一(音楽家)『スレスレの芸当』
藤原新也(写真家)『石鹸』
レニー・リューフェンシュタール(写真家)『瑛子と私』
沢田研二(歌手)『水と皮膚の出会い』
糸井重里(コピーライター)『失礼でない裸体』
田中一光(グラフィックデザイナー)『石岡瑛子の品・情・胆』
堤清二(西武グループ代表)『人間的共感の女神』

このメッセージのタイトルだけで、石岡瑛子さんがどれほどの才能に恵まれ、どれほどの活躍をしていたか、知れるというものである。

そんな石岡瑛子さんの作ったパルコのあるCMを観て、この人に僕の美を表現してもらいたい!と直感で思ったジュリーだった。

少しだけジュリーの文章を抜粋しよう。

「アートディレクター石岡瑛子さんは僕にとって神話のような存在であった。石岡さんの手がけるキャンペーンはことごとく成功し、二流のモデルは一流へのパスポートをもらえるものと噂されていた。」
「撮影はデヴィッド・ボウイの素晴らしい写真集を撮った鋤田正義さんが参加された。」
「もっとも全裸の条件は、石岡さん以外の演出家ならば断っていただろう。」
「熱いまなざしで時代を切りつづける石岡瑛子さん、喝采はあなたのものだ。」


石岡瑛子さんの演出にすべてを託し、出来たものが写真集「水の皮膚」だ。

幸運にもこの写真集を手にした人ならば、このジュリーの石岡さんへのメッセージがよく理解できるのではないだろうか。

コメント (2)
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