<川は流れる>

Reiの好きなこと、ここだけの話

18の春

2009年03月23日 |  ブログ
3月、4月は若者の旅立ちの季節だ。

かくいう私も、ん十年前、この熊本の片田舎から東京へと上京した。
3月の下旬、研修センターで1週間の研修があった。

社会人としての常識や、接客、マナー、いろんな事を教わった。
あまり覚えていないけれど、接客のロールプレイングをしたことはよく覚えている。
ああいう実践的なセミナーがおもしろかった。
ただ聞くだけの、学校の授業のような勉強ほど面白くないものはない。

晴れて社会人になった私は、不安と期待でいっぱいだったが、ほどなくして、仕事とはなんなのか?という疑問にぶちあたった。
要するに、私は子供だったのだ。

まず、会社組織というものがどういうものか全然知らなかった。
普通高校で、簿記のボの字も学んでこなかったので、売り上げ、仕入れという言葉さえ知らなかった。
帳簿?それなんですか?
売掛金?なんですか?
状態の私を、怪訝そうに見つめる先輩女子社員。

「ほんとにこの子は大丈夫かしら?(バカなんじゃないかしら)」と思ったそうだ。
最初に与えられた仕事は伝票を綴じること。
これさえまともにやれなかった。
そんなこと初めての経験だったからだ。
穴を開けて、とじひもを通すことさえできなかった。

それから数字を書く練習。
毎日、プリントにお手本どおりの数字を書く。
まるで小学校の書き取りだ。
だけど、先生がいない。
仕事は自らが探してやっていくものだということを、少しづつではあるが、学んでいった時期だ。

私がいた部署の先輩女子社員は、半年ほどすると別の部署に配属になった。
先輩とは仲が良かったが、彼女はとても暗かったので楽しくなかった。
なので、実はちょっとだけ一人になることを喜んでいた。
彼女は先輩ではあったけれど、教えるという経験がなかったために、何も知らない私をどう扱っていいか悩んでいたようだ。

それから、私は一人で仕事をするようになり、水を得た魚のように、仕事を覚え楽しみこなしていった。
それから一年もしないうちに、オールマイティな女になっていた。
受身から自発的に仕事ができる女に変わったというわけだ。

若いって素晴らしい、と今から考えれば思うけれど、
本当に吸収力がハンパじゃなく、仕事が面白くて仕方がなかった。会社に行くのが楽しくて、たくさんの人と出会うのが楽しくて、
上司からもとてもかわいがってもらった。

あの頃に培われた仕事への想いは、今も懐かしい。
精神は忘れていないつもりだ。
18の時に出会った上司とは、その後も長い間年賀状のやりとりもしたし、
今もいろいろなことを思い出す。

あの時、あの会社で出会った人たちは、実はどんな宝石よりも私の心の中で輝き続けている。
18の春は旅立ちのとき、そしてターニングポイント、桜の花とともに、毎年私の心にいろんな熱い想いがよみがえるのだ。



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公園の桜

2009年03月23日 |  ブログ
ようやく、近くの公園にも桜が咲き始め、今8分咲きといったところです。

今年は、なんとなくどこの桜もバラバラに咲き始め、いっせいにどこも綺麗よね、というのがないようです。

でも、日本の公園ってほんとに桜は必ずといっていいほど植えてありますよね。(違う?うちとこはそうです)
春の日差しがぽかぽかあったかい時期になると、可憐なはなびらをつけてくれる桜。散るのも早いし、物悲しくもなるけれど、
日本の春に桜がないなんて考えられません。

今年も無事に桜を見れてよかったなあ。
花見に行く余裕はないけれど、ドアをあければいつも桜が見えるので幸せです。

4月に大阪に行くころは、もう散ってしまっているかもしれないけど、いつか満開の大阪城の桜を見たいなあ。

コメント (2)
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