麦秋(ばくしゅう)小津安二郎監督による1951年・松竹大船撮影所製作の日本映画 。
なるほど、とても良い作品でした。
もうX-MENから小津作品、ホラー、SF、自然災害物・・・まで幅広過ぎの映画の
趣味ですが、時代も全然バラバラな物を観るのですが最近とみに感じるのは
CGの有無は大きいなと言うこと。
リアルなCGが出来るようになってきたのは何年かわかりませんが、例えば
1980年代まであたりは車がクラッシュしたら本当にクラッシュさせたんだろうし、
ジャッキーが落ちたんなら本当に落ちてるし(笑)、唐辛子食ってるなら本当に
食ってた(笑)。そこは嘘でもいいぞ、ジャッキー。
今はあり得ないシーンは別としても爆発とか乗り物の危険なシーンとか
CGで代用する場合もかなりあると思うんだよね。
CGが絶対にない時代だと「これ本当にヘリを飛ばして高架下をくぐったんだ」とか
「本当に車から飛び降りたんだなあ」とか「本当に店一件壊しちゃった」とか
迫力が違うんだよね。観てる方がそれで観念しましたと言うか(笑)。
CGのシーンが続くとそう言ったありがたみは全然ないよね。どんなに凄くても。
まあ、だからと言って逆も嫌なんだけどね。
つまり「これだけ手がかかっているから凄い」とか「このシーンはスタントを
使っていないから凄い」とか「命綱をつけていないから凄い」とかそっちが
先に立つのも本末転倒だと思うよね。
ジブリの映画で数十秒のシーンなんだけど何日もかけて描きました、だから
感動したでしょ、みたいな見方は少し違うと思うし。
CGがあろうとなかろうといい映画はいい映画なわけで。
音楽もそうで、全編打ち込みだとやっぱり聴いた瞬間にがっかり感が強い。
ダンスミュージックや昨今のR&B、ラップなどに興味が無いのもサウンドが
好きじゃないってのもあるかも知れない。
人間が生演奏してこその感動や迫力、説得力ってのはあると思うんだよね。
でもこれも「このフレーズはこんなに難しいんです、凄いでしょ」ってのも
嫌いで、難しかろうが簡単だろうが「良い曲」が一番だと思っている。
使ってるコードなんて少ないのにかっこいい曲ってのが一番かっこいいと
思う方なんだよね。難しいことをたくさんやって転調を繰り返しても
耳に残る良いメロディが無ければ究極のダサい曲に聞こえる。ご苦労さんって
感じ。コピる方はたまったもんじゃないけどね(笑)。
日本人って小難しいことをやるとありがたがる傾向があるからね(笑)。
演奏の難解さより良い曲かどうかが肝心な部分だなと思う。
映画もストーリーやキャラよりCGが主役になっちゃう映画ってのは
面白いとは感じないっていうか印象が薄くなると思う。すぐ忘れちゃう感じかな。