コミュニケルーム通信 あののFU

講演・執筆活動中のカウンセラー&仏教者・米沢豊穂が送る四季報のIN版です。

免許更新と認知症検査

2021-09-19 | life

この春、気分転換にと車を入れ替えた。車検にはまだ少しあったのだが、サポカー補助金がつく間にと勧められたこともあった。

たぶんこれで最後の車になると思う。免許を取って半世紀余、専用のマイカーとして乗った車は全てセダンだった。今回は小さいながらも初めてUSV車にした。(カウンセリング心理学的には未完の行為の完成である)今は昔、初めて買ったのがパブリカだった。トヨタの「パブリックカー」がネーミングの由来である。空冷エンジンのいい車だった。以来、カローラ、コロナ(まだマークⅡなんてなかった)、そしてクラウンだった。

その後、セドリック、レガシー、そしてレオーネに。更にまたトヨタにカムバックして、マークⅡからプレミオに。この車は一番気に入って2台ばかり続けて乗り、1台目は15万キロ走った。これが最長だった。その後は自身の華麗じゃなくて加齢でぐっと小型のベルタにした。50年余りで10台、平均1台5年になる。たぶん車検との兼ね合いからだろう。今度の車は勿論4WD・サンルーフ付きだ。コロナが収束したらドライブにと楽しみにしている。琵琶湖に会いたくてしようがない。

ところが、免許更新前の認知症検査の案内が届いた。車はまだまだ必要なので受検してきた。最近、記憶力が減退しているので少し不安もあったが無事終了。「記憶力・判断力に心配ありません」の「100点」だった。やれやれ。

何処へ行くにも車がなければ話にならない。福井県自体がそうで、1所帯当たりの車の保有台数は1、7台余で全国1だそうだ。我が家のご近所は殆どの家の前に2~3台は並んでいる。言わば公共交通による移動の不便さの象徴である。

住み良さもトップクラスだそうだが、こればかりは全く実感がない。海や山が近く、人口密度が低いからかもしれない。なんて言うと県のおエラさん辺りに叱られるかもしれないが。              

私の住む坂井市丸岡町は古い城下町で坂井市4町の中では人口も最も多い。文化だ、伝統だなどと言ってはいるが、やや封建的なきらいもある。言わば皆が1国1城の主的気質なのだ。古くから織物の盛んな土地柄でもあった。シルクの羽二重からレーヨンへと、往時はあちこちから機音(はたおと)が聞こえてきたが、今は殆ど無くなってしまった。

機を織る音のことを「筬(おさ)音」と言われるが、それは手機(昔の手織り)の音である。近代の織物は力織機や自動織機で高速回転する。なので筬の音などしない。緯糸を打ち込むシャトル(杼・ひ)の音である。今はそのシャトルも無いエアーやウオーターのジエットルーム(織機)もあるが、丸岡にはそれも昔日のことになった。まあ、住めば都、或いは郷に入りては郷に従えなどと言うから、それなりに人生の殆どをこの地で暮らしてきた。都会への憧れもあったがついに叶わぬ夢で終わった。

せめて、今ひと度、若き日の夢を辿りながら、あちこち旅をしたいと思うことしきりのこの頃である。今宵また由なしことを連ねてしまった。

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