インターネットのニュースに出ていました。
残念ながら、日本スペースガード協会のHPには掲載されていませんでした。
地球に最接近する際の距離が270万kmと月までの距離の約7.5倍あります。
過去には、地球と月の間を通過した小惑星がありました。
これに比べると、今回の小惑星の接近は、かなり離れています。
ナショナルジオグラフィック ニュース
2012年9月14日13時55分
2つの小惑星が地球のそばを通り過ぎる、ダブルフライバイと呼ばれる珍しい
現象が間もなく起きる。
片方の天体は比較的大型の望遠鏡があればアマチュア天文愛好家でも観察できる
ほど地球に接近する。また、カナリア諸島の天文台からのインターネット中継も
実施される。
これらの小惑星は、それぞれ「2012 QG42」「2012 QC8」という名で呼ばれて
おり、2012年8月26日、アリゾナ州で実施中の観測プロジェクト「カタリナ・ス
カイサーベイ(CSS)」で用いられている自動望遠鏡により最初に発見された。
2つの小惑星は速度を増しながら地球と月のある方向に進んでおり、間もなく地
球に最も近づく予定だ。
2つの小惑星のうち、QC8は直径約1キロで、地球に最も近づいた際の距離は約
870万キロと推定される。これは地球と月の間の距離の23倍に相当する。
一方、QG42は直径190~430メートルと比較的小型だが、かなり近くまで地球に接
近するので、天体観測者にとってはより見ごたえのある観察対象となるだろう。
QG42はおおむね14階建ての建物ほどの大きさで、かなり地球に近づくことから、
地球に衝突する恐れのある小惑星(PHA)として正式に認定された。
米東部夏時間9月14日午前1時10分(日本時間14時10分)、QG42は地球に最も近
い位置を通過するが、その際の距離は月の公転軌道までの距離のわずか7.5倍の
280万キロにすぎない。
軌道の計算を見る限り、QG42が今回のフライバイ(接近通過)で地球に危険を
もたらす可能性はないが、この小惑星にとっては過去100年間で最も地球に近づ
いた事例であり、今後脅威となる可能性はあると、カリフォルニア州パサデナに
あるNASAジェット推進研究所(JPL)で地球近傍天体(NEO)プログラムの責任者
を務めるドン・ヨーマンス(Don Yeomans)氏は指摘する。
「我々が把握している(QG42と)同サイズ、あるいはそれ以上の大きさを持つ
PHAは1700個ある。このサイズの小惑星は平均して4万年に一度、地球に衝突する
ものと考えられている。衝突した場合、そのエネルギーはTNT火薬換算で140メガ
トンに相当する」と、ヨーマンス氏は述べている。「このような小惑星が衝突し
た場合、直径約3キロのクレーターができるはずだ」。
あと数時間のうちに、QG42は地球に最接近し、最も明るく見えるようになる。
天空での位置を突き止め、観測するには、少なくとも口径12インチ(30センチ)
サイズの望遠鏡が必要だ。しかし、インターネットを用いた天体観測サービス、
スロー(SLOOH、www.slooh.com)が、カナリア諸島に置かれたロボット望遠鏡で
この小惑星を追い、Web上でフライバイの様子を中継することになっている。
この中継は米国東部夏時間午後7時(日本時間午前9時)から始まっている。
地球の軌道を横切る1キロ以上の大きさの天体のうち90%は記録されており、
その中に当面脅威となるものはないと、ヨーマンス氏は解説する。そのため、
現在の焦点は、QG42のような、140メートル以上の大きさの地球近傍天体の追跡
に移っているという。
「このグループでも、40%程度の天体が特定されており、今のところ脅威とな
るものは1つもない」とヨーマンス氏は言う。「その結果、地球近傍小惑星が地
球に衝突するリスクのうち95%以上は、現在では退けられている」。
Andrew Fazekas for National Geographic News
(Photograph by Cantalina Sky Survey)
残念ながら、日本スペースガード協会のHPには掲載されていませんでした。
地球に最接近する際の距離が270万kmと月までの距離の約7.5倍あります。
過去には、地球と月の間を通過した小惑星がありました。
これに比べると、今回の小惑星の接近は、かなり離れています。
ナショナルジオグラフィック ニュース
2012年9月14日13時55分
2つの小惑星が地球のそばを通り過ぎる、ダブルフライバイと呼ばれる珍しい
現象が間もなく起きる。
片方の天体は比較的大型の望遠鏡があればアマチュア天文愛好家でも観察できる
ほど地球に接近する。また、カナリア諸島の天文台からのインターネット中継も
実施される。
これらの小惑星は、それぞれ「2012 QG42」「2012 QC8」という名で呼ばれて
おり、2012年8月26日、アリゾナ州で実施中の観測プロジェクト「カタリナ・ス
カイサーベイ(CSS)」で用いられている自動望遠鏡により最初に発見された。
2つの小惑星は速度を増しながら地球と月のある方向に進んでおり、間もなく地
球に最も近づく予定だ。
2つの小惑星のうち、QC8は直径約1キロで、地球に最も近づいた際の距離は約
870万キロと推定される。これは地球と月の間の距離の23倍に相当する。
一方、QG42は直径190~430メートルと比較的小型だが、かなり近くまで地球に接
近するので、天体観測者にとってはより見ごたえのある観察対象となるだろう。
QG42はおおむね14階建ての建物ほどの大きさで、かなり地球に近づくことから、
地球に衝突する恐れのある小惑星(PHA)として正式に認定された。
米東部夏時間9月14日午前1時10分(日本時間14時10分)、QG42は地球に最も近
い位置を通過するが、その際の距離は月の公転軌道までの距離のわずか7.5倍の
280万キロにすぎない。
軌道の計算を見る限り、QG42が今回のフライバイ(接近通過)で地球に危険を
もたらす可能性はないが、この小惑星にとっては過去100年間で最も地球に近づ
いた事例であり、今後脅威となる可能性はあると、カリフォルニア州パサデナに
あるNASAジェット推進研究所(JPL)で地球近傍天体(NEO)プログラムの責任者
を務めるドン・ヨーマンス(Don Yeomans)氏は指摘する。
「我々が把握している(QG42と)同サイズ、あるいはそれ以上の大きさを持つ
PHAは1700個ある。このサイズの小惑星は平均して4万年に一度、地球に衝突する
ものと考えられている。衝突した場合、そのエネルギーはTNT火薬換算で140メガ
トンに相当する」と、ヨーマンス氏は述べている。「このような小惑星が衝突し
た場合、直径約3キロのクレーターができるはずだ」。
あと数時間のうちに、QG42は地球に最接近し、最も明るく見えるようになる。
天空での位置を突き止め、観測するには、少なくとも口径12インチ(30センチ)
サイズの望遠鏡が必要だ。しかし、インターネットを用いた天体観測サービス、
スロー(SLOOH、www.slooh.com)が、カナリア諸島に置かれたロボット望遠鏡で
この小惑星を追い、Web上でフライバイの様子を中継することになっている。
この中継は米国東部夏時間午後7時(日本時間午前9時)から始まっている。
地球の軌道を横切る1キロ以上の大きさの天体のうち90%は記録されており、
その中に当面脅威となるものはないと、ヨーマンス氏は解説する。そのため、
現在の焦点は、QG42のような、140メートル以上の大きさの地球近傍天体の追跡
に移っているという。
「このグループでも、40%程度の天体が特定されており、今のところ脅威とな
るものは1つもない」とヨーマンス氏は言う。「その結果、地球近傍小惑星が地
球に衝突するリスクのうち95%以上は、現在では退けられている」。
Andrew Fazekas for National Geographic News
(Photograph by Cantalina Sky Survey)