星・宙・標石・之波太(しばた)

星、宇宙、標石、之波太(しばた:柴田)をこよなく愛するサイト。

地球温暖化対策

2019-12-04 23:34:47 | 宇宙

12月2日の朝日新聞・天声人語
 地球温暖化についての記事でした。
その中で「北海道では二酸化炭素を分離・回収する施設の本格運用が来年度にも始まる。いわゆる
温暖化対策としては、海外で驚くほど急進的な案も唱えられてきた。たとえば、巨大な板を打ち
上げて地球に日陰を作る、粉砕した小惑星の破片で太陽光をさえぎるーー。さながらSFの世界である」

管理人の関連するメーリングリストで11月17日から11月24日に次のメールが飛び交った。
タイムリーなことでした。

・新しい事業の提案ですが、昨今の異常気象が地球温暖化に因るものとすればその対策は急を要すると
考えます。そこで、地球日傘衛星を飛ばすというアイデアは如何でしょうか? ご検討頂ければ幸いです。

・日傘衛星の方ですが、20年くらい前でしょうか、そのような衛星を考えたらどうかという話が
あり(アイディアレベルですが)、私も検討に加わったことがあります。
温暖化に対抗するためにはかなり大きな日傘にする必要があります。
もちろん、1つの大きな日傘ではなくて複数個打ち上げてよいわけですが、いずれにしてもかなりの
質量を打ち上げないといけないので、難しいのだと思います。

・軌道上へ投入は僅かな重量であっても多大な費用がかかりますし、巨大なものを太陽に向けて
平面を維持するための姿勢制御にも無理があります。
それより赤道付近の海面を太陽発電パネルで覆い、海水のエネルギーを奪う方が余程、現実性が
あるのではないでしょうか。
海水温の平準化を図れば、台風などを防ぐことができますし、余剰の電力で灌漑などを行うことも
可能です。

・太陽発電パネルで発電した電力を宇宙空間に逃がすのならばよいですが、発電した電力を地上で
使ってしまうと、エネルギー収支としては、太陽からのエネルギーがたまっていくので温暖化は
防げないのではないでしょうか?

・全てのエネルギーを吸収する目的ではないところが重要です。
もともと太陽からの輻射が海水を熱し、蒸気によって台風が発生します。また、その暖められた
表層の海水が吹き寄せられエルニーニョなどの原因となります。
その熱エネルギーを海水などの環境中から、電気エネルギーに変えて管理することで、異常気象
をコントロールしやすくなります。
熱が電気に変わるだけですから収支は変わらないか、むしろエントロピが減る分、エネルギーの
消費の方が大きくなるかもしれません。
電力の使い方は様々で良いとは思いますか、熱帯と寒帯の海水の温度傾斜が小さくなれば、大気
の対流をマイルドにできますし、人類に適した地域が増えます。降雨が減る分は発生した電力を
使って灌漑で賄えます。早い話、全地球エアコンです。赤道が熱すぎるから雨や風が起きるわけ
ですから、そのエネルギーを地球上全てに配分すれば良いと考えます。

・日傘衛星のご提案、地球温暖化が切実な問題となってきている状況考えますと天体衝突問題と
同様、検討に値する課題ではないでしょうか。
日傘を地球―太陽間のラグランジュポイントに塵、煤を散布して実現する案もあるようです。
 これなら低費用で実現できる可能性があるように思われますがいかがでしょう。

76 スペースパラソル計画(地球温暖化対策)【宇宙旅行】宇宙との対話
76−1 計画概要
・スペースパラソル計画は、ラグランジュ点に宇宙スプリンクラーを設置し、塵や煤を散布して
 太陽と地球の間にパラソル(日傘)を作り出そうというものだ。
・宇宙スプリンクラーをラグランジュ点以外に設置すると、常に位置の修正をしなくてはならない。
・ラグランジュ点とは、衛星が太陽との位置関係を変えずに太陽の周りを回ることのできる位置
 (点)のことで、太陽と地球の間には、ラグランジュ点が5つある。
・スペースパラソル計画では、月面基地からマスドライバーによって宇宙スプリンクラーと
 宇宙コンテナをラグランジュ点に送り込む。
・宇宙スプリンクラーは、ラグランジュ点で回転しながら塵や煤を散布することによって、
 太陽と地球の間に“日傘“を形成する。