蕃神義雄 部族民通信

レヴィストロース著作悲しき熱帯、神話学4部作を紹介している。

たはけの果て黄泉戻り、イザナギのHP掲載開始

2010年02月02日 | 小説
古事記の開闢神話から表題のイザナギ物語を書き下ろしました(2月2日)。部族民通信のHP(左ブックマークから入って下さい)にブラウザお願いします。
HPの部族民通信刃サイバー立ち読みを標榜します。はじめの頁から立ち読みする人は少ないので、さわり(後半の1)39頁(原稿用紙で160頁、縦書きPDF)から始めました。

イザナギイザナミは本邦開闢の大恩、八百万の神の始祖であり、神道の本家みたいな大神様です。しかし古来から神道においてはないがしろにされています。古事記の描写内容も「先に女神が声かけたから蛭子が生まれたのだ」などと馬鹿にされている。イザナギイザナミとはそもそも土着系の神であり、渡来系の太陽神アマテラス信仰に駆逐されたためである(と直感的に)信じます。土着(部族民の先祖)が駆逐された理由はあまりにも穏当な「自然信仰」が「米を生産してもっと発展する」という渡来系(ヤマト)の攻撃的イデオロギーに敗れたからに他ありません。今の日本に顕著なスーパーストラクチュアーの乖離構造(自然崇拝VS拡大開発)は土着VS渡来の対立を反映しているので、2000年来の対立とも言えます。
部族民のスーパースターであったイザナギに託して精霊信仰、自然賛歌、王殺し、禁じられた愛(=相姦、姉婚=たはけ)と不死の祈り、黄泉への陥落を筋に立てています。さらに生首の呪い吹きかけ、神楽舞にチャンバラが殴り込みなどギミックをいれています。  我ら日本人の源流が太古にこれ程の「冒険」に挑み「熱愛」にうかれ、黄泉堕ちの罰を受けた。イザナギの真実を知るだけで、今私たちは勇気つけられる。クソ面白くない古事記のアンチテーゼとしてお読み頂きたい。
コメント
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